ほったらかし投資に最適:投資信託の基礎
シリーズ第2回目、今回は投資信託について触れたいと思います。
2016-2017年はインデックス投資が大流行している年で、ノーロードファンドやバンガードをはじめとする海外の手数料の安い投資信託が日本でも購入が容易になった投資信託にとっては「第2の黎明」ともいうべき年だと思います。
投資信託って何?
投資信託とは、「多数の投資家から販売会社を通じて出資・拠出されてプールされた資金を、運用会社に属する資産運用の専門家(ファンドマネージャー、ポートフォリオマネージャー)が、株式や債券、金融派生商品などの金融資産、あるいは不動産などに投資するよう指図し、運用成果を投資家に分配する金融商品」のことを言います
wikipedia引用
難しく聞こえるかもしれませんが、要はみんなでお金を集めて、代表者がそのお金で何かの商品を買っているということです。
昔学園祭でクラスメイトでカンパを募って飾りや飲み物、出し物に必要な商品を購入したことありませんか?
飾りを買うのか、飲み物を買うのか。
飲み物であればコーラを買うのか、ウーロン茶を買うのか、それを決めてくれるのがファンドマネジャーであって、投資家は自分のお金をどのファンド(箱)に投資するのかを決めればあとは会社が買付けや運用、分配などの手間は全て行ってくれるというわけです。
どんな商品に投資されるのか?
投資先はファンドによって千差万別です。
株式に投資するのであれば株式投信型、債券であれば公社債投信型、不動産に投資したいのであればREIT(不動産投資信託)など、原資産があるものであれば信託の対象になります。
規模の大きな賃貸マンションにお住いの方であれば、よくよく調べてみると実は自分のマンションが流動化されていて、REITの投資対象になっていたなんていうこともざらにあると思います。
昔取り寄せた私募ファンドで購入寸前までいった商品でラブホテルを対象にしたファンドなんていうのもありました。モラル的にどうなんだろうと思って投資しなかったら数年後には募集停止になっていて胸をなでおろしましたが・・・
投資信託のメリットとデメリット
投資信託のメリットとしてまず挙げられるのが「分散投資」です。
投資信託はバスケットの中の卵によく例えられます。一つのバスケットに卵を入れておくと、もしそのバスケットが誤って落ちてしまったら卵は割れてしまいますよね?
しかしそのバスケットをいくつかに分けて持っていたとしたらどうでしょう?
ひとつのバスケットを仮に落としてしまっても、他のバスケットは無事なまま、ああよかったというわけです。
同じ100万円という資金でA社、B社、C社という3社に投資していてどれか1社が潰れるよりも、100社に投資していて1社が潰れた方がダメージが少ないというわけですね。(もちろん確率の問題はありますが。)
それ以外の大きなメリットとして、少額投資が可能なことも大きいです。
現在は単元株(最低何株以上買ってくださいという購入最低ラインのこと)の引下げや、一時期の株式分割ブームにより10万円、20万円程度から購入できる株式が増えましたが、最初は10万円~数十万円の投資金額に二の足を踏んでしまう方も多いと思います。
しかし、投資信託の場合、例えば楽天証券では2017年5月から最低投資単位を100円からに設定しています。ジュース一本より安い値段で買えますよ!分散投資+少額投資の結果として、いろいろな投資先に投資できるメリットも大きいですね!
デメリットは株式と同じです。
元本保証がないので、キャピタルロス(元本割れ)のリスクがあります。なので、投資をする時期、対象はとても大事です。
また、株そのものに投資しているわけではないので、株主優待の対象にはなりません。
どの銘柄に投資しているか興味がなければ調べないので、経済と結びついているという実感は株式投資に比べると希薄になると思います。
さらに、選べる投資先はあくまでファンドの組成基準となった「バスケット」であり、個別銘柄ではありません。
加えて、購入手数料や毎年のランニングコストが高いものも多く、何より投資信託の値段である基準価額は必ずしもファンドの運用実績と連動せず、ファンドの純資産価額(=ファンド自体の人気)に左右されます。
取引は銀行あるいは証券会社を通じて相対取引で行う必要があるため、流動性は若干株式に比べると落ちます。投資対象や約定のタイミングにも左右されますが、注文から決済まで10日前後かかると見ておいた方がよいでしょう。
インデックス投資から始めて見よう
分散投資のメリットはわかった。少額から買えるんだしやってみようじゃないか。
でもどんなものを買ったらよいのかわからない!という方へ。
そんな方にははじめはインデックス投資をお勧めします。
インデックス投資とは、マーケット全体に連動する形の投資商品で、たとえば日本国内の株式に投資するインデックス投資信託であれば、以下のような商品がノーロード商品(購入手数料が無料の商品のこと)がおすすめです。
いずれもインデックス投資家たちの間ではとても人気のある商品で、投資信託に関する賞も受賞しています。
ニッセイインデックスファンドシリーズ
こだわりのインデックスファンド 購入・換金手数料なしシリーズ|投資信託のニッセイアセットマネジメント
三井住友インデックスファンドシリーズ
SMTインデックスシリーズ シリーズ一覧 | 三井住友トラスト・アセットマネジメント
たわらノーロードシリーズ
たわらノーロード | ファンド情報 | アセットマネジメントOne
※投資の知識があるという方、インデックス投資について詳しく知りたいよという方はこちらのページがおすすめです。 noload.558110.info
ちなみに前回エントリでご紹介したSBI証券と楽天証券では2400本以上の投資信託が2017年7月現在買付け可能です。2400本・・・気が遠くなりそうですね。
もちろん気になっている業界や、国、投資対象があるのであればそれを探してみてください。
ちなみにアメリカ大統領選のときに話題になりましたが、民主党のクリントン候補はバンガード500インデックス・ファンド(米バンガード社が運用するインデックスのマンモスファンド)、共和党のトランプ候補はブラックロックが運営するヘッジファンド「オブシディアン」への投資額が単独で最も大きかったそうです。お二人の性格の違いが端的に表れていると思います。
まとめ
さて、最後に本日のまとめです。
- 投資信託は個人に代わってプロが運用してくれる
- 投資信託のメリットは分散投資。リスクを抑える効果もあり
- 投資対象は千差万別。100円から投資可能。
こんな人におすすめ
-
投資に興味があるけど個別銘柄はどれを選んだらよいかわからない。
-
少額分散投資から始めたい。
編集後記
私は勤務先の仕事の関係上個別の株式投資に著しい制限がかかるため、投資信託を保有していますが、投信のリターンや税制は株式に比べてわかりにくく、特にイグジットのタイミングが難しいと感じています。
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