銀行預金の現実と株式投資の始め方
さて、本日からはシリーズで6回に分けて具体的な投資先についてエントリをしていきたいと思います。
なお、私もAFPや証券外務員など、基本的な証券投資に関する資格は有していますが、リスクリターンの難しい話はしません(できません)。
専門知識が知りたい方は他のブログをお探しください。
このブログでは私自身の経験も引き合いに出しながら、代表的な投資商品についてざっくりと解説したいと思います。
銀行預金利息の現実
皆さんは普段預金利息を気にされたことってありますか?
預金利息は年2回、源泉税控除後の入金です。どうせ雀の涙くらいの価値しかないからと普段みなさん気にしてもいらっしゃらないと思いますが、エントリを書くので調べてみました。
そうしたら改めて驚きました。
下の表は主な銀行の1年満期預金利息の金利一覧ですが、金利が比較的高いとされるネット銀行でさえあおぞら銀行と静岡銀行の0.25%が最高です。
メガバンクに至っては0.01%。100万円預けて年100円・・・自販機でジュースが買えません。
この金利と引き換えに100万円を拘束してしまうことのリスクの方が高いんじゃないでしょうか。
詳しいデータは↓のサイトからご覧ください。
株式投資の妙味
そこで出てくるのが投資です。
タンスに眠らせておいてもお金は価値を生まない。預金もダメですから、じゃあ余った資金(余裕資金といいます)は株に投資してみましょうよ、ということで株式投資が出てくるわけです。
株式投資のメリットとは何でしょうか。
Googleで試しに「株式投資 メリット」と打って検索してみてください。
この記事を書いている段階で961,000件のヒットにあたりました。大量ですね。
メリットにもたくさんの情報が出てくると思いますが、大きくは以下の2種類に分類できます。
メリットその1:キャピタルゲイン
一つ目のメリットが「キャピタルゲイン」です。
キャピタルゲインとは「値上がり益」を指し、投資した株式の価値(株価)が上昇し、その上昇した株式を売却することでキャピタルゲインを得ることができるというものです。
株式にはインフレリスクに強いという特徴も見逃せません。
企業が上げる収益はモノの値段があがれば(=インフレになれば)名目的には上昇するはずなので、企業価値を表す株式価値も理論的には上昇するという正の相関が働くはずなのです。
メリットその2:インカムゲイン
もう1つのメリットが「インカムゲイン」です。
インカムゲインは配当金や株主優待による収入のことで、株式を保有している期間もらい続けることができる収入です。
(もちろん無配のことや、期中売却で取りこぼすこともあります)
父が株式投資をかなりしており、3月決算のピークを迎える6月下旬ごろ(期末配当は権利取最終日から2~3ヶ月後に開催される株主総会の終了後に通知が来ます。)には毎年証券会社から大量の封筒が送られてきます。
私自身は勤務先の関係で株式投資からは足を洗いましたが、Yahoo!のボストンバッグ(昔の話です!)をもらったり、プロ野球の観戦チケットをもらったりと楽しい思いをさせてもらいました。
また、金銭的なメリットではありませんが、自分が経済の主役(の一部)になったかのような気分が持てます。
「学生」「社会人」といった社会のステータスに加えて「投資家」としての立場も加わったのですから。いままでよりも社会のニュースにも興味が持てたり、自分の投資先の会社が日経新聞に掲載されたらと思うとわくわくしますよね?
株式投資のリスク
株式投資の一番のデメリットは、「キャピタルロス」です。
値上がりをするんだから値下がりしてしまうリスクもあります。
銀行預金と違い元本保証がないので、売ったら損が出ることも、ITバブル時代に世間を騒がせた〇イブドアのように紙屑になってしまう可能性だってあるわけです。
これが株式投資の大きなデメリットといえます。
しかし、また別のエントリで触れたいと思いますが、株式の値下がりから生じるリスクについては損益通算や繰越控除の制度が手当てされており、一定程度までは損失を考慮してくれる仕組みが整っています。
オンライン投資口座を開設してみよう
さて、今までに証券口座を持ったことがないという方はまずは口座を開設してみましょう。
はじめはオンライン証券がおすすめです。
担当者との会話で難しい用語が飛び交ったり、手数料が高かったりということもないですし、何より手数料が格安です。無理な勧誘もされませんしね。
元本割れの可能性が怖いって?
大丈夫です。
MRF(マネーリザーブファンド)と呼ばれる証券口座における預金(のような決済口座)はめったに元本割れしません。
申し込み手数料や解約手数料は一切無料で、かつ、いつでも投資ができますし、おろすこともできます。しかもネット銀行よりも高金利です。
千里の道も一歩から。まずは証券口座を開いて、MRFを保有することから始めましょう。
以下に代表的なオンライン証券口座を3つ紹介しておきます。
楽天証券
証券会社とは取引がないという方でも楽天市場では一度くらいお買い物をされたことがほとんどではないでしょうか。
楽天証券は業界最大手で、手数料も業界トップクラスの低水準。また、手数料の1~3%が楽天ポイントで還元されるという楽天ユーザーにとっては嬉しい仕組みもあります。
私も他社で買えない投資信託の買い付けのために口座を保有しており、そのうち使用感をレポートしたいと思います。
なお、通常証券会社にお金を預け入れるとMRFという預り金口座に入金がされます。
MRFの資金は自動で日本国債などの流動性の高い債券で年限の短い商品に買い付けが行われ、証券会社は日々決算を行っていますが、楽天証券はMRFの取扱いを停止するお知らせを発表しています。
この後のSBI証券も同様ですが、マイナス金利のご時世にあって、証券会社としても赤字の運用を続けるわけにいかない(MRFの管理手数料はゼロなため、マイナス金利で運用した損を証券会社が被っていました)という事情があるのだと思います。
SBI証券
SBI証券―ネット証券最大手の証券会社。オンライントレードでの投資をしっかりサポート―
これもネット証券の大手です。
SBI証券が面白いのは預け入れた現金がMRFではなく、単なる現金の預かり金(SBIの用語で「SBIハイブリッド預金」)として預入がなされます。
SBIハイブリッド預金はMRFと比べ、①元本保証がついている、②ペイオフの対象になる(倒産の際に1000万円まで預金保護の対象になる)、そして、③利回りがMRFよりも高い、という利点があります。
私はSBI証券には口座を持っていませんが、SBI住信ネット銀行は現在のメーンバンクの一つで大変便利に使っています。
松井証券
松井証券はオンライン証券ながら1931年創業と歴史が古く、1998年にはオンライン取引開始と業界の草分け的な存在です。歴史が古く安心感がありますね。
また、口座開設・管理費用の無料化(昔は口座維持手数料が発生しているのが普通でしたし、業界最大手の野村証券も口座管理料を全面無料化したのは2013年です!)にいち早く踏み切ったり、10万円以下の株取引の手数料を無料化したりと、老舗にも関わらず利用者目線のサービスに次々踏み出している点に好感が持てますね。
もう80歳を超えている父も松井証券に口座を持っています。幅広い世代から支持されている会社です。
まとめ
最後に本日のまとめです。
- 銀行預金の利息には一切期待できない
- 株式投資には「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2つのメリットあり。その他にも社会に対するアンテナという大きな副次効果も
- オンライン証券がおすすめ。リスクが怖いという人もMRFやハイブリット預金から始めてみよう
編集後記
初めて私が株式の購入をしたのはITバブルの名残が残る2001年~02年、まだ大学生のころでした。
証券口座にお金を入金し、初めて売買注文を入れた際は心臓がどきどき波打ったのをいまでも鮮明に覚えています。
新しいことにチャレンジするのは、最初は何でも度胸が要りますね。
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