【アメリカ駐在員の経験談シェア】海外駐在に向けて英語能力をどう高めるか 私が実践した3つの方法
こんにちは、海外駐在員のKenji(@sorakoge)です。
さて、私は2017年の春先からアメリカに赴任しており、もうすぐ1年が経とうとしています。
海外はいままで短期のホームステイや、旅行でしか経験がなく、暮らしたことがなかったので、初めての海外暮らしで戸惑うことも色々とありましたが、そのなかでも語学には本当に苦労しています。
今日はそんな非帰国子女の私が駐在に向けて英語をどう勉強したか、その方法を大きく3つに分けてシェアしたいと思います。
Kenji
海外赴任される方や、同じように英語で苦労されている方の少しでも参考になれば幸いです
私自身の英語スペック
まず初めに、私自身の英語のスペックですが、駐在が決まった時点でTOEICは900点以上ありました。
せっかくの機会ということで、初めてTOIECのサイトからスコア分布図を見てみたのですが、直近の2018年1月の試験結果によれば、895点以上をマークした人は受験者139,839人中5,132人、割合にして上位4%に入っているそうです。
「なんだよ、こんなの参考にならないよ・・・」と言われてしまいそうですが、冒頭に申し上げたとおり、私は今まで海外に暮らしたこともなかったので、英語学習は受験英語と語学学校+アルファの自己学習。
頭でっかちの典型的な受験英語タイプで、スピーキング・リスニングはめっきり苦手なタイプです。
Kenji
したがって、ここでお伝えしたいのは、「TOEICが900あっても現地で働くのは決して楽ではない」ということです。むしろ、日々の業務は苦労の連続です
たとえば、私自身の体験から例を挙げてみると、あまり大きな声では言えませんが、大事な会議やインタビューはレコーダーを持ち込んで、議事録を取ってと言われようものなら、録音を3回は聞き直します。
いままできれいな発音と、文章構成に慣れきってきたせいか、ブロークンな英語やちょっとひねった言い直し、スラングには特に苦労しています。
ちなみに私はレコーダーは下記を利用しています。これにiPhoneのレコーダー機能を併用すれば音声自体は必要十分です。
Kenji
あとは自分のリスニング能力次第ですね・・・
なお、レコーダーを聞き直しても最後まで聞き取れない単語があることもざらです。これに文章力の稚拙さが加わりますから、「TOEIC900あってもアメリカ生活は相当苦労します」とだけはお伝えしておきます。
誰もビジネスの場ではTOEICに出てくるようなきれいな英語では話してくれないですからね・・
もっとも、赴任先や会社、自分が派遣されるポジションによってどの程度の語学力が必要になるかは相当左右されると思います。
私が駐在が決まってからやったこと
日本で勤めていた頃も英語を使う機会はかなりあり、アメリカとテレカンをする機会もあったので自分の「活きた」語学力が圧倒的に不足していることは理解していました。
よく言われることですが、語学は一朝一夕では身につきません。
私は業務で英語を使う機会も比較的多かったため、赴任が決まる前からずっと英語を勉強していましたが、辞令をもらってから、語学力アップのためにいくつか新しく学習を始めました。以下に私がどのように海外赴任に向けて準備したのかをご紹介します。
語学学校に通った
まず始めたのが、語学学習の王道、語学学校へ通うことです。
私はいままでにもいくつもの語学学校に通ったことがあり、かかった総コストは7桁を軽く超えています(機会があれば各学校の感想はまた別にシェアしたいと思います)。
今回は駐在ということもあり、ビジネスイングリッシュで、かつ、以下の条件に合うスクーリングを探しました。
スクリーニングの条件
・出来るだけ少人数制、出来ればプライベートレッスンで受講ができること
・講師はネイティブであること(それも、アメリカ出身の講師が多いこと)
・(当時の)勤務先から徒歩10分圏内であること
・(渡米までの期間の都合上)3-4か月程度のプログラムを提供していること
これらのスクリーニングの条件に合うものとして、ベルリッツ英会話、GABA、リンゲージの3校を見て回りましたが、費用対効果を勘案して最終的にはリンゲージに決めました。
リンゲージに決めた理由は、とにもかくにもその費用です。
リンゲージは他校と比べるととにかく費用が安く、私が比較検討したベルリッツ、GABAから頂いたお見積りの半額以下でした。
各レッスンスタイルごとの費用・受講形態の概要は以下の表のような形です。
料金体系も、入学金が不要で、完全月謝制を取っており、とてもシンプルである点にも惹かれました。
リンゲージの費用一覧(2018年4月9日時点)
プログラムの点ではやはりベルリッツが老舗だけあって一番しっかりしている印象を受けたのですが、とにかく英語に触れる機会を増やしたいというニーズを満たすため、「習うより慣れろ」の考え方を重視しました。
そこで、リンゲージのプライベートレッスンに申し込んだ上で、ベルリッツやGABAからもらった費用見積もりを考慮した上で、プライベートレッスンを週3コマ(つまり、通常の3倍)にしてもらいました。
費用に関して言えば、私が申し込んだ当時はテキスト代が別途6万円程度かかったと記憶しており、3か月間でプライベートレッスン代金28000円/月 x 週3コマ x 3か月+テキスト代6万円 = 約30万円を支払ったと思います。
ちなみにコストをベルリッツ英会話、GABA、リンゲージの3校で比べると、ベルリッツ> GABA >>> リンゲージというイメージです。
同じコストでベルリッツやGABAにプログラムを立ててもらった場合、単価も高く入学金もかかるなどの理由で、30万円程度に予算を区切ると、どうしても週1回、ないし2回で2-3名の少人数制レッスンを申し込む形を取らざるを得ませんでした。この点、リンゲージの2日に1度のペースで、しかもプライベートレッスンで英語が学べる環境は私のニーズにとても合っていたと思います。
プライベートなので結構リクエストも出しましたしね。講師もチェンジを願い出たこともあります。面倒な生徒で申し訳なかったと思いますが、当時はそのくらい真剣でした。。
もちろん、人によってニーズは様々ですし、しっかりしたプログラムでやりたい、個室で静かな環境で集中したいという希望をお持ちの方にはおすすめできるプランではありません。(リンゲージではオープンスペースでの受講しかできないため、周囲のレッスンの音はどうしても聞こえてしまいます。)
しかし、私の場合は目的がはっきりしていため、むしろオープンスペースでの時に聞き取りづらい環境での勉強というのも環境になれる意味では、選定にあたってマイナスになりませんでした。
加えて、プライベートレッスンで週3回のうち1回は、自分で作ったプレゼンテーションを基にプレゼンの練習→ディスカッションという形態をとってもらい、自分の希望にそった形でレッスンを進めることもできてとてもよかったと思います。
なお、もしリンゲージの受講を考えられているという方がいらっしゃったら、可能な限り友人紹介キャンペーンをご利用いただくのがいいと思います。
私は誰も知り合いがいなかったため飛び込みでレッスンの申し込みをしましたが、既存会員からの紹介を受ければ、テキスト代が1万円OFFで受講が可能になるようです。
周りに知り合いの方がいないという方で申し込みを希望される方がいらっしゃったら、私までお名前、ご連絡先等を明記の上問い合わせ欄からご連絡ください。
申し込み時在籍している生徒からの紹介が条件になるので難しいかもしれませんが、モノは試しで当時お世話になったファシリテーターに連絡してみたいと思います。
オンライン英会話
語学学校に加え、さらに英語のExposureを増やすために、オンライン英会話を始めました。
私が利用したのは以下の5つです(レアジョブはサンプルレッスンのみですが)。
・Bizmates(ビズメイツ)
・イングリッシュベル英会話(DME)
・DMM英会話
・レアジョブ
・ネイティブキャンプ
これらのプログラムは、月に数千円~1,2万円程度の月謝を支払って、毎日25-30分というレッスン枠で、先生とフリートークないしプログラムが提供するテキストに従ってレッスンを行います。
オンライン英会話はコストが非常に低く抑えられていることもあり、講師はフィリピン人が大半ですが、DMM英会話では東欧のトレーナーがいたり、追加で費用負担することでアメリカ・イギリス人のネイティブのクラスが予約出来たりと融通が効く場合もあります。
オンライン英会話については次のエントリでそれぞれのプログラムについて比較したいと思いますが、結論から言ってしまうと、ネイティブキャンプとビズメイツが一番費用対効果の面で優れていたと感じます。
まずビズメイツの場合ですが、月謝は12,000円。したがって、1か月30日とすれば、レッスン単価は400円/日になります。
私も講師から聞いて驚きましたが、フィリピンでは学校の授業の8割程度は英語で行われるそうです。
そのため、基本的に国民がバイリンガルで、日本人よりも押しなべて流暢な英語を使います。また、国民的に気質がとても穏やかなため、スピーキングに苦手意識のある日本人が受講するにはぴったりだと思います。
なお、人によっては母国語(フィリピン語が母国語ですが、タガログ語をはじめ80程度の言語があります。)のなまりが強かったり、講師によってはもしかしたら自分の方が英語がうまいかも・・という人にも巡り合うことがあります。
そこで、私のおすすめとしては講師の略歴を基にして、アメリカの関連企業やコールセンターなどでの勤務経験があること(発音矯正を受けており、ネイティブに近い発音が期待できる)、講師としての勤務経験が長い(5年以上)ことなどを条件にスクリーニングを行ってレッスンを受けることです。
これによって、ネイティブとレッスンを行う場合と比べてもそん色ない(というと語弊があります。特に東海岸のネイティブは本当にしゃべるのが早いので・・・)英語を格安のコストで受けることが可能になると思います。
ちなみに私は気に入った講師が3人いて、いつもその中から時間にあう講師とレッスンを行っていますが、まず語彙力が私よりも段違いに私よりも高いため、表現や言い回しを教えてもらえるだけでもとても勉強になっています。
もう一つは、ネイティブキャンプです。
こちらもビズメイツ同様、フィリピン人がトレーナーの大半を占めますが、それ以外にもアメリカ人やカナダ人、欧州在住で英語圏で暮らしていた経験のある人など、ネイティブか、ネイティブに近いトレーナーも多く在籍しているという大きなメリットがあります。
Kenji
私は、ネイティブと非ネイティブのトレーナーを半々くらいの割合で受講するようにしています
ネイティブキャンプは、既存ユーザーからの紹介登録の場合、登録完了で1,000コイン(2,000円相当)がゲットできるプログラムが存在します。
私もネイティブキャンプのユーザーですのでリファーラルが可能。
使ってみたいという方は、ぜひ>こちらの紹介リンク<からお申し込みください。(ありがとうございます!)
自己学習
最後に上記以外の自己学習について触れておきたいと思います。
いまはYoutubeやオンラインアプリでいくらでも英語の教材が手に入る時代ですので、それらをフル活用するのが良いと思います。
ちかさんの「バイリンガール英会話」
大人気Youtuberちかさんのチャンネル。
最近はほとんど見ていませんが、日本語と英語両方で解説を加えてくれ、しかもテキストにはなかなか載っていない「ちょっとした言い回し」を解説してくれるため、うんちくとしても結構役に立ちます。
ミカエラのLife in Southern Japan
こちらはカナダから九州に移り住んで10年以上の経験をお持ちのミカエラさんのチャンネルです。
私はミカエラさんはじめ、どちらかというとネイティブが英語で日本を紹介するチャンネルが好きなのですが、その理由は日本のことであれば話す内容がわかって英語でも追体験がしやすいのと、ネイティブが日本をどう見ているかのギャップが時折垣間見られるためです。
Youtubeは字幕設定もできるので、英語字幕に設定してみるようにしています。
Audible
上記2つとはテーマが少しずれますが、リスニングに特化していえば、Amazon Primeが提供するAudibleがおすすめです。
Audible(オーディブル)は2015年7月に日本でスタートしたサービスで、20以上のジャンル・1万以上もの豊富なタイトルのオーディオブックを月額1500円で聴き放題になるというオーディオブックサービスです。
聴くことのできるタイトル数や時間に制限はなく、Audible会員であればコンテンツに関しては完全聴き放題です。
なお、アマゾンプライム会員の場合、最初1か月間の無料体験を申し込むことができます。そして、4月16日までの登録限定で、プライム会員で最大1500ポイントのキャンペーンを行っており、トライしてみる良いチャンスだと思います。
Audibleは読むスピードも0.75倍から3倍まで7段階あり、自分に最適な速度で聞くことができます。
私は元々のスピードだとやや物足りなかったため、1.2倍~1.5倍で聞き流していました。
ちなみに私が最近読んでいる、というか聞いているのは、John Maxwellの「The 21 Irrefutable Laws of Leaders」(邦題:「この人についていきたい、と思わせる21の法則―成功者に学ぶ人間力の磨き方」)です。(私はいま日本のAudibleは利用していないため、下記は日本語訳の本のリンクであり、Audibleではありません。念のため。)
私は以前から自己啓発系の本をかなり読むタイプで、リーダーシップ・マーケ関係の本でもデールカーネギーの「人を動かす」はもちろん、ロバート・チャルディーニの「影響力の武器」、アービンジャー インスティチュートの「自分の小さな「箱」から脱出する方法」などは、何度も読み返しています(どちらもとてもおすすめです)。
John Maxwellの「The 21 Irrefutable Laws of Leaders」はビズメイツの講師からたまたまレッスンで紹介を受けたのですが、恥ずかしながら聞いたことがなかったので、即日Audibleで申し込みをしました。
Audibleは一か月1,500円とそれなりの値段はしますが、海外赴任までの期間、行き帰りの通勤電車を英語の原著を聞き流す時間にあててみてはいかがでしょうか。
リスニング力が飛躍的に伸びること、請け合いだと思います。
その他にも以前からオンライン英語の教材(Peason English ※現:Global English)を利用したり、BBC RadioやNHK Worldを聞き流すなどして、出来るだけ英語に触れる環境を作っていました。
いまでも続けていることと暮らしてみて感じること
さて、冒頭でお伝えしたとおり、私がアメリカにわたってきてもうすぐ1年になろうとしています。
渡米してきてからも日々英語の勉強は続けていますが、ご紹介した教材の中では、ビズメイツはアメリカにわたってきて1年近くになるいまでも継続してレッスンを受講しています。
アメリカに来てしまったら周囲の同僚と話した方が早いんじゃあ?と思われそうですが、勤務中は同僚もそれぞれ仕事がありますし、夜は私も家族の時間に充てているので、思った以上に日常英語を話す機会というのは多くありません。ときによって(特に週末)は、ビズメイツ以外では一日一言も英語を話さない日もあるくらいです。これではアメリカにいても英語スキルは伸びません。
そこで、赴任当初はビズメイツを休会していたのですが、英語を話す機会を毎日強制的に作るために、数か月前から再度レッスンを再開したというわけです。
語学はとにかく「習うより慣れろ」のスキルです(もちろん、プロフェッショナルライティング等のスキルは別物です)ので、英語のシャワーを浴びる環境をどれだけ作れるかが勝負だと思います。
私が帰国子女でなく英語で本当に苦労した身ですので、語学学習についてはまだまだお伝えしたいことがあるのですが、だいぶ長くなってしまったので一度エントリをここで区切りたいと思います。
オンライン会話や、リスニングの練習法についてはまた回を改めて触れられたらと思います。
まとめ
本日は私自身の海外赴任の経験をもとに、どのように英語学習に取り組んだのかについて学習法をシェアしました。
海外赴任を見込んでおられる方の少しでもお役に立てればこれ以上嬉しいことはありません。
参考記事です。
文中で出てきたネイティブキャンプについては個別に紹介記事も書いています。レッスンを受けるための「コイン」をお得に獲得できる裏技も紹介していますので、興味があればぜひご覧になってみてください。
紹介リンク経由のサインアップでボーナスゲット可能!ネイティブキャンプでオンラインレッスンを1か月受けてみた感想をシェア
最後に書籍もご紹介しておきます。
他社より一足早い2012年に社内英語公用語化に踏み切った楽天:三木谷CEOの著書「たかが英語!」。
少し古い本ですが、英語のテクニカルな内容というよりも、英語化の止めようのない「波」と、それに対する三木谷CEOの想い・考えが綴られた本で、感化されるところがあります。電子書籍だとかなりリーズナブルですので、手に取ってみてはいかがでしょうか。
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twitterではお世話になっております。しろくまです。ビズメイツの件、貴ブログを拝見、無料体験し、この度入会しようと思います。紹介者リンク送って頂けますと幸いです!宜しくお願い致します。
しろくまさん、この度はどうもありがとうございました。私もビズメイツを毎日欠かさず受けて英語のブラッシュアップに役立てていますので、お互い頑張りましょう!
お世話になっています。
投稿者様のブログを見て、ビズメイツを試してみたいと思いました。
もし、現在も継続されているようでしたら、お手数ですが紹介者リンクを送ってもらえないでしょうか。よろしくお願いします。
たにやまさん、
記事が参考になったようでよかったです。ビズメイツはいま休止中ですので残念ながら紹介が出来ません。ネイティブキャンプの方でしたらリンクが生きていますので、良かったらこちらも試されてみて下さい。私的にはこちらの方が講師陣が多彩で良かったです。
https://sorakoge.net/english-howtolearn-nativecamp