確定申告書Aは何のためにあるのか

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こんにちは、アメリカ駐在員のKenji(@sorakoge)です。確定申告の時期が始まりましたね。

 

私もアルバイト時代や、事務所に入りたてのころは個人所得税の担当をしていたので、テレビ等で申告のCMを見るとどこか懐かしく感じます。

 

今年は仮想通貨で儲けが出て初めて申告をするという人も多いと思いますが、そんな人がまず戸惑いそうな「A」と「B」の違いについて今日は触れたいと思います。


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確定申告書にはABがある

これまで確定申告を一度もしたことがないという人は、申告書の様式に「A」と「B2種類があるということを知らない方もいると思います。

私自身、学生時代に株で儲けて初めて申告をしようとしたときにこれを初めて見て、「なんじゃこりゃ?」と思ったのをまだ覚えています。

 

A様式はこんな人向け

 

申告する所得が給与所得、雑所得、配当所得、一時所得のみで、次のいずれにも該当しない人が使用することができます。

 

除外される人(A対象にならない人

・予定納税のある人

・平均課税の適用のある人

・前年以前から繰り越された純損失や雑損失の金額のある人

 

つまり、所得構成が比較的シンプルで、上記3つのイレギュラーなステータスに当てはまることがない人はAで申告できるということです。

 

そういえば、蛇足ですが平均課税という言葉は久しぶりに聞きました。

受験生時代には必須の論点でしたが、私自身は実務で一度も出会ったことがありませんね。。

Aのフォームは以下の通りです。

<確定申告書A>

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参考までに、各所得の内容は以下の通りです。

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B様式はこんな人向け

確定申告書Bには所得の制限がありません。

つまりフルバージョンということですね。

 

サラリーマンであっても、株の申告をする人、不動産賃貸収入がある人などはこちらで申告を行います。

 

私自身ももう5年以上、ずっとBで申告を行っています。

 

 

Bのフォームは以下の通りです。

Aと比べて欄が細かくなっているのが一目瞭然だと思います。

 

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確定申告書Aは何のためにあるのか

 

では何のためにAはあるのでしょうか。

 

確定申告書Aは、受け取った所得の種類が少ない人で、主に以下のような人を対象にしています。

 

給与所得者で、医療費控除・雑損控除・寄附金控除の対象となる人

住宅ローン控除を受ける人

生命保険契約の満期返戻金のある人

アルバイトで原稿料の収入があり確定申告する人

収入が公的年金等のみの人

 

 

以下、それぞれについて解説しておきます。

 

給与所得者で、医療費控除・雑損控除・寄附金控除の対象となる人

給与所得者であっても、年末調整の対象にならない所得控除がある人は確定申告を行ってこれらの適用を受ける必要があります。

 

 端的には多額の医療費を支払った人(医療費控除)や、ふるさと納税を行っている人(寄附金控除)がこの対象に入ってくると思います。

 

住宅ローン控除を受ける人

上記と同様の理由ですが、住宅ローン控除は1年目だけ確定申告が必要でした。これも上記の記事で触れました。

 

生命保険契約の満期返戻金のある人

生命保険金の受取りは一時金の場合一時所得、年金の場合雑所得に所得区分が変わりますが、どちらもAで対応可能です。

 

損害保険金も同様です。

生損保の保険金を受け取った場合の取扱いはAll aboutさんがうまく纏めていました。

 

https://allabout.co.jp/gm/gc/8740/

 

アルバイトで原稿料の収入などがある人

私もそうですが、サラリーマンであっても業界紙等への原稿を書いていて執筆料を受け取っていたり、

あるいはアフィリエイトで多少収入があるという方もいらっしゃると思います。

 

この場合、本業(事業所得)でなければ雑所得としてAで対応が可能です。

 

収入が公的年金等のみの人

引退世代の人たち向けですね。

 

この方たち向けに文字が大きくでわかりやすいAが設けられていると言っても過言ではないような気がします。

  

要するに、上でも触れた通り、所得構成が比較的シンプルで繰越控除などの特例の適用を受けることがない人向けの簡易版が「A」ということになります。

 

 

どちらを使えばわからなくなったら

 

では結局どちらを使えばよいのでしょう。

 

申告ソフトを使う人や、ネットでじっくり見る機会がある人は、Aで申告できるのかを考えてみるのがよいでしょう。

 

税務署で実際のフォームをもらうという人は、「迷ったらB」と覚えておけば大丈夫です。

 

当てはまらないもの(所得や控除)は使わなければいいだけです。

  

 

編集後記

 

私は今年からアメリカ居住で納税管理人を置いて出国してきたので、代理をお願いしている税理士の先生に1月中に早々に送信しました。

 

納税が数千円でるのですが、これは昨年から始まったクレジットカード納税で対応しようと思っています。

 

 

 

ただ、これはあくまで日本の確定申告の話で、アメリカの確定申告(Form1040)はまだこれから集計を行います。

 

2017年は半年超アメリカに居住しておりDual Statusに該当するので、今年のForm1040は正直面倒だろうなと思っています。

 

まずはTurbo Taxを買うところからスタートしようと思います。

 

 

 



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Kenji

斎藤ケンジ(Saito Kenji) 30代男性、2017年夏からアメリカ・ニューヨークに駐在して2019年7月に日本へ帰任。 ニューヨークでは長男に恵まれ、妻と3人でマイル&ポイントを駆使しながら旅行を満喫。物価が高いアメリカ生活での生活事情、お金の運用や節約について奮闘するさまを見てやってください。

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