アメリカ版アメックスと日本版アメックスはどれだけ違う?MRポイント・トランスファープログラムの移行先や移行比率の違いを徹底解説
初めてこのブログにお越しの方は、アメリカ駐在員が年間100万マイル&ポイントを貯めた方法をまとめた>こちらのエントリ<からご覧ください。
こんにちは、アメリカ駐在員のKenji(@sorakoge)です。
アメックスのMRポイントは貯めていますか?MRポイントは様々なポイントプログラムに移行が可能な「フレキシブル・ポイント」の一つで、北米在住の陸マイラーなら喉から手が出るほど欲しいポイントの一つです。
今日は、そんなアメックスのMRポイントについて、日米双方のトランスファープログラムを比較しながらご紹介します。
Kenji
同じMRポイントでも日米でこれだけの差があるんだということに驚かれる方は多いと思います
書こうと思ったきっかけ
書こうと思ったきっかけは、ずばり私が日米双方のアメックスポイントのプログラムを知る数少ない(?)ブロガーの一人だからです。
他の人が解説しない日米両方のマイル&ポイントの世界をご紹介することで、「北米駐在中にこんなポイントを貯めていきたい!」あるいは「日本でもこんなプログラムがあるのか!」といった気づきを与えられればという思いから、折に触れて日米のクレジットカード比較や、日米両方のプロモーションをご紹介しています。
今回のこの記事に関していえば、日米両方のアメックス・ゴールドカードのホルダーであった経験から、日米両方のトランスファープログラムを比較したら面白いかな….と思ったのがきっかけです。
下記が日米のアメックスゴールドのカード券面です。
左が北米版(ビジネス)、右が日本のパーソナル版。こう比較すると、デザインも色合い含め、わずかならがですが違うのがわかりますね。
しかし、カードデザイン以上に日米でベネフィットに違いがあるのがMRポイントのプログラムで、今日はその内容を解説しようというわけです。
Kenji
ちなみに、北米で大人気だったローズゴールドの券面は日本では発行されていません
北米アメックスMRポイントのトランスファープログラム
ではここからが本題。まずは本場北米アメックスのMRポイントについてです。
北米MRポイントのトランスファープログラムについては以前下記の別エントリで解説しました。
【2020/3版】随時更新!北米アメックスMRポイントの移行先一覧と最新トランスファープロモーションを解説
ここでは詳しく再度解説はしませんが、2020年5月現在、北米のMRポイントは19のマイルプログラムと、3つのホテルプログラムへのトランスファーが可能なフレキシブル・ポイントとなっています。
航空会社のマイル・プログラム
(画像をクリックすると拡大します)
ホテルプログラム
(画像をクリックすると拡大します)
移行先のバライエティも多く、交換比率も一部を除いて1:1の比率と申し分ないです。
交換先にANAが含まれているため、日本人にとっても非常に使いやすいのがアメックスのMRポイントプログラムの利点の一つでした。
北米陸マイラーであればいくらあっても足りない・のどから手が出るほど欲しいというのが、北米アメックスのMRポイントの位置づけだと思います。
日本アメックスMRポイントのトランスファープログラム
続いて、日本のアメックスのMRポイントのトランスファープログラムについてです。
Kenji
日本のMRポイントのトランスファープログラムは複雑です。。。
ポイントのトランスファー先
まずは、MRポイントの交換先についてです。
MRポイントの交換先は、以下の15のマイル・プログラムと、2つのホテルプログラムにトランスファーが可能です(公式サイトより)。
航空会社のマイル・プログラム
(画像をクリックすると拡大します)
(※)ANAはちょっと注意が必要なので、下記で別途解説します。
ホテルプログラム
(画像をクリックすると拡大します)
上で紹介した北米と比べて頂くとわかるとおり、トランスファー先は結構な違いがあります。
提携先の数は北米の方が多いですが、日本のプログラムはタイ国際航空や、キャセイパシフィック航空など、アジアの航空会社プログラムが多く含まれていることにマーケティングの違いが見られます。
次に交換比率についてですが、日本のプログラムには「メンバーシップ・リワード・プラス」というやっかいな制度があり、これの登録有無によって交換比率が大きく異なります。
※「メンバーシップ・リワード・プラス」への登録(年間参加費 3,300円 税込 、 2年目以降自動更新)でお得なレートで移行できます。プラチナ・カード会員様、ビジネス・プラチナ・カード会員様は無料でご登録いただけます。
年間3,300円はそこまで大きな金額ではないのかもしれませんが、北米のプログラムが追加登録不要でほとんど1:1の交換比率でトランスファー出来るのに比べると、やはり必要コストの面で日本の方が不利なことは否めません。
さらに、このリワード・プラスに登録したとしても、ANA以外の航空プログラムについては1.25:1の交換比率が最高です。
Kenji
ホテルプログラムに至っては、ヒルトンの1:1.25の交換比率が一見有利なように見えますが、北米の1:2の比率と比べると著しく落ちます
ANAのトランスファープログラム
ハイライトしたANAだけは他と異なり、リワードプラスに登録している場合の交換比率は、北米と同じ1:1に上昇します。
ただし、これには注意点があり、ANAマイルへ移行するためには「メンバーシップ・リワード ANAコース」という追加のプログラムへの登録が必要です。このプログラムへの登録に、年間参加費5,500円( 税込)が別途必要です(ANAコースについての詳細は、こちらの公式ページに記載があります)。
さらにさらに・・・!
これに登録したとしても、ANA限定で年間の移行上限が設定されており、年間4万マイルがトランスファーの上限です。
移行可能ポイントの上限について
・「ANA マイレージクラブ」へのポイント移行の上限は、1 年間(1 月1 日 – 12 月31 日マイレージ付与完了日)で、 メンバーシップ・リワード・プラスに未登録の場合は80,000 ポイント(=40,000 マイル)まで、 メンバーシップ・リワード・プラスに登録済の場合は40,000 ポイント(=40,000 マイル)までとなります。
・アメリカン・エキスプレスのカードを複数枚お持ちの場合、各カードからのご依頼分を合算して計算させていただきます。
年間4万ANAマイルというのは、日本~ハワイの往復エコノミークラスがぎりぎり発券できるマイル数で、北米本土までのチケットには足りません(レギュラーシーズンの場合)。
ちょっとこれだけでは心もとないというか、物足りなさを感じざるを得ないのが、日本のアメックスにおけるANAマイル・トランスファープログラムの実情です。
日本のトランスファープログラムのまとめ
纏めると、年間5,500円のANAコースの登録料+リワードプラスの登録料3,300円=合計8,800円を支払うと、1:1のトランスファーが可能になるものの、年間移行上限は4万マイルまで・・・
という有利なのかそうでないのかよくわからないプログラムがANAのトランスファー・プログラムの内容です。
8,800円を支払って4万ANAマイルを交換して、残りは1.25:1の交換比率で他のマイルプログラムにトランスファーする。
これが日本のMRポイントの使い道であり、プログラムの実力です。
まとめ
今日は、アメックスのMRポイントについて、日米双方のポイントトランスファー・プログラムを比較しながらご紹介しました。
北米のプログラムの方が有利だというのは記事を書く前からの印象で、実際に記事を書いてみて、それを裏付ける結果になったと思います。
Kenji
北米に比べると、日本でアメックスがSPGアメックスの紹介制度を除いてそこまで盛り上がっていないのには、MRポイントのプログラム自体の魅力に欠けることが大きいというのが私の見立てです
北米在住者にとってMRポイントを大量貯められて、ほぼ無制限にトランスファーできる環境はとても恵まれたものであり、駐在員にはぜひ在米中に出来るだけ多くのMRポイントを貯めてもらえたらと思います。
参考記事です。
こちらは日米のアメックス・ゴールドカードのカードスペックを比較した記事で、いわば当記事の姉妹記事です。
どっちがお得?日米のアメックスゴールドを両方保有した駐在マイラーが比較検討した結果
こちらは、アメリカのアメックスゴールドのカードスペックを解説した記事です。いまは5万MRポイントのプロモーションは終わってしまって、ウェルカムボーナスは4万ポイントとなっています。年1~2回5万ポイントが出てくるので、待てる方は次のプロモーションまで待った方がお得です。
【カードリニューアル】アメックス・ゴールドカードが新しくなって新登場!期間限定ボーナスは5万ポイント
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