どっちがお得?日米のアメックスゴールドを両方保有した駐在マイラーが比較検討した結果

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こんにちは、アメリカ駐在員のKenji(@sorakoge)です。

 

クレジットカードの最大手の一角、アメックス。審査基準も緩いので、駐在員の方は御用達のクレジットカードだと思います。今日はそんなアメックスカードについて、プロパーカードと言われるアメックスゴールドのベネフィットを日米のカードで比較してみたいと思います。

 

北米のアメックスゴールドはサインアップボーナスが5万ポイントにアップしていますが、これは1月9日までの期間限定。今日も含めて期限まで残り3日です。今月申請を考えている方はぜひ候補の一枚に入れてください。



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比較しようと思ったきっかけ

今回アメックスゴールドを比較しようと思った理由は2つです。

 

まず第一に、何かと話題に上ることの多いSPGアメックスについて、アメリカ陸マイラーの陸さんのブログが取り上げていたこと。

 

私自身は今のところSPGアメックスを保有していませんが、もちろんSPGアメックスのことは日米どちらもよく知っています。とても興味深くエントリを拝見させて頂きました。

 

日本のカード事情もそれなりに知っている身として、こういう視点で記事を書いてみるのも、特に将来日本への帰国が決まっている駐在員向けには面白い分析になるんだろうなぁと考えました。

 

第二に、私自身が日米両方のアメックス・ゴールドカードを保有していたからです(北米カードはビジネスカードで、いまも保有しています)。

 

(左が北米版、右が日本版です。)

日本・アメリカで、両方のカードを実際に使ってみたからこそ実際に見えてくるものもあるはず。

そして、比較の対象がちょうどプロパーカードと言われるアメックスゴールドなので、それぞれの国でアメックスが力を入れている一枚であるはずです。

 

そこで、日米のアメックスゴールドを例にとって、日本とアメリカのクレジットカードのベネフィットを比較してみることにしました。

 

日米のアメックスゴールドカード比較

それでは比較した結果をシェアしたいと思います。まずサマリーがこちらです。

 

(画像をクリックすると拡大します)

有利だと思われるベネフィットについてはそれぞれ薄いピンクでハイライトしてあります。下記、それぞれの項目についてコメントを加えていきたいと思います。

 

年会費

まず年会費についてですが、北米のアメックスゴールドは250ドル(110円換算で27,500円)、日本のアメックスゴールドが31,320円でほぼ同水準です。

 

ただし、北米版はカードリニューアル以降、初年度も年会費が無料になるベネフィットを取り払ってしまいました。他方、日本版は公式には3万円の年会費で表記していますが、頻繁に初年度無料のプロモーションを行ったり、また提携サービスからの申し込みでも初年度年会費が無料になることが多いという印象があります。

 

したがって、この点は日本版に分があると言えそうです。

 

入会ボーナス

続いて入会ボーナスです。どちらも期間限定ボーナスを実施することがありますが、比較のために通常時で考えると北米版が25,000ポイントであるのに対して、日本はありません(0ポイント)。

 

したがって、この点はアメリカ版が圧勝です。

 

と言いたいところですが、期間限定ボーナスや紹介ボーナスでアプライできる場合、一概にそうとも言えないところがあります。これについては後述します。

 

ポイント付与率

続いてポイント付与率ですが、北米版・日本版ともに通常1%(=1pt/1ドル or 100円)です。これは差がありません。

 

ただし、それ以外では北米版に軍配があがります。北米カードはカテゴリー制で、日常利用機会の多いグローサリー・レストランが4倍、値段の張るエアラインが3倍付きます。これに対して日本版は提携店での利用のみポイントアップです。

 

したがって、日常使いを考えた場合、間違いなく北米版の方がポイントの貯まりは早いと思います。

 

ラウンジアクセス

日本版の場合、ゴールドカードには日本国内28空港でのエアポートラウンジへのアクセスがついています。同じアメックスゴールドでも海外発行の場合エアポートラウンジは対象になりません。

 

下記は羽田空港のエアポートラウンジの公式サイトです。

 

さらに、日本版は年間2回まで無料で使えるプライオリティ・パスが無料で発行出来ます。私も空港ラウンジには何度もお世話になりました。

 

したがって、この点は日本版の方が有利です。

 

トラベル・レストランクレジット

トラベルクレジットについては北米版のみ付帯しています。したがって北米版の方が有利です。

 

レストランクレジットはというと、北米版についているダイニングクレジットは使える店舗が下記に限定されていますが、使えれば確実に年会費の元が取れるベネフィットではあります。

指定レストラン:Grubhub,Seamless,Cheesecake Factory, Ruth’s Chris Steak House, Shake Shack(店舗限定)

 

他方、日本版は「ゴールドダイニングby招待日和」というベネフィットがあり、使える店舗は限定されているものの、2名利用で1名が無料になるレストランクレジットが存在します(同一店で半年に1回という制限はあるものの、トータルの利用回数に制限はなし)。ただし、2名利用で1名無料というプログラムなので、半額は必ず支払いが発生します。どちらにもプロコンがあるため、この点は両者イーブンと言ってよいと思います。

 

両者を総合すると、得られるベネフィットとしては北米版の方が多少有利かな~という程度だと思います。

 

各種保険

北米版・日本版ともにショッピングやトラベルプロテクションをつけていますが、日本版の最高1億円の傷害保険というのは目を引きます。

 

(詳細は割愛しますので、知りたい方は下記をご参照ください。)

 

北米版にも利用付帯で$250kまで補償を受けられるAD&D保険というのがついていますが、「死亡または四肢の切断」の場合が給付対象となるため、対象範囲は狭めです、

 

したがって、この点は日本版の方が手厚いですね。

 

その他ベネフィット

その他ベネフィットは、色々ついているという点では間違いなく日本版の方が優れていますね。

特に、受託手荷物の配送サービスは身軽に慣れてとても便利でした。もっとも、車利用が米国ほど一般的でなく、荷物を運ぶのに難儀することの多い日本ならではのサービスと言うこともできます。(アメリカに同様のサービスがあってもあまり使われない気がします。)

 

他方、北米のカードでは結構当たり前なことですが、日本のカードは(アメックスゴールドに限らず)外貨手数料が無料にならないのはかなり残念なポイントです。海外ではカードを使う機会が多いですし、換金の手間を考えなくて済むのも助かります。

したがって、総合してここもイーブンとしておきたいと思います。

 

期間限定ボーナス

クレジットカードでポイントを稼ぐには、ポイントアップのキャンペーンが実施されているときにアプライするのが王道です。アメックスは、北米版はもちろん、日本版でもプロモーションを定期的に実施しています。

 

日本版

日本版も申し込みチャネルに応じて数万MRポイントを獲得するチャンスに恵まれることがあります。ポイント数は応募する時期やチャネルに応じて異なり、かなり複雑です。また、「雨傘祭り」のようなお祭り案件も過去にありました(もう来ないと思いますが、、)。

 

最近実施されていたキャンペーンで一番お得だったのは、初年度年会費無料+Amazonギフト券10,000円(3か月以内に30万円以上利用)+55,000ポイントプレゼント(6か月以内に60万円以上利用)というものだったようです。

 

下記のページが詳しいと思いますので、日本のアメックスを考えている方は参考にされてください。

 

この記事執筆時点ではあまりよいディールは出ていないようなので、申請したい方は少し待ってみるのをお勧めします。

 

北米版

北米版の場合、日本よりもシステムは比較的シンプルで、期間限定ボーナスが不定期に実施されます。アメックスの場合、ゴールドカードに限らず基本的に既存のカードホルダーから申し込むのが一番お得なケースがほとんどです。(SPG Luxuryのように、まれにターゲットオファーの方がよい条件のこともありますが)

 

現在、1月9日までの期間限定で5万ポイント(3か月以内に2,000ドル以上利用が条件)にボーナスがアップしています。詳細とリファーラルリンクは下記エントリに記載してあります。

 

結局どっちがお得?日本のアメックスプログラムへの不満

いろいろ比較してきましたが、結局日本版と北米版、どっちが優れているのでしょうか?

 

最初エントリを書く前は、北米版の方が圧倒的に有利だろうな~と思っていましたが、アメックスゴールドに限って言えば、意外に日本版も北米版もそこまで大差ないベネフィットを提供しているというのが正直な感想です。

 

ただし、日本版とアメリカ版、両方を使った身としては、下記3点で日本版のアメックスゴールドにやや不満を感じます。(2,3はゴールドカードだけでなく、アメックスのポイントプログラムに共通の不満です。)

特にマイラーの場合、これらの不満は結構大きな違いになる気がします。

 

その1:ポイント獲得に必要なハードルが高い

一つ目は、日本版は、ポイント獲得に必要なハードルが高いことです。

 

例えば、代表的なキャンペーンの一つであるアマゾン提携申し込みの場合、3か月以内に30万円以上利用でアマギフ1万円、さらに合計60万以上利用の場合55,000ポイント付与でした。

参考URLはこちら。(現在は既に終了していますが、待っていれば同水準のキャンペーンが実施される可能性が十分あると思います。)

 

かなりお得なキャンペーンであるものの、ミニマムスペンドの条件がやや高いことが気になります。

60万円利用は北米カードなら2枚分クリアできる水準です(北米版ゴールドのミニマムスペンドは2,000ドルでした)し、日本の物価を考えると普通の生活をしているとそもそもミニマムスペンドが達成できないという人もいるでしょう。実際に私がそうでした。

 

その2:マイルへの移行レートが悪い

2つめは、マイルや提携ポイントへの移行についてです。

 

日本版も北米版もカード利用に応じてMRポイントが貯まる点では同じです。

しかし、交換比率に関しては日本版はANAの1,000ポイント=1,000マイルの比率が最大で、さらに1:1の交換比率にするには、年間3,240円の手数料を支払って「メンバーシップ・リワード・プラス」という追加サービスに加入することが必要です。さらに、ANAマイルへの移行に限っては年会費5,400円の「メンバーシップ・リワードANAコース」にも追加で入会しなければなりません。(ポイント充当可能なようです。)

これだけで、合計で年間8,640円の手数料が掛かるということです。年間4万ANAマイルを移行するのに8,640円の手数料というのはちょっと高い気がするのは私だけではないでしょう。

 

さらに、下でも触れますが、このサービスに加入していても移行上限(=4万ANAマイル)を超えるマイルはANAマイル以外の航空パートナーを使うしかありません。この場合、1,250ポイント=1,000マイルに交換比率が落ちてしまいます。

 

これに対して、北米版は一部の航空会社を除き、(ANAも含め)追加手数料なしで1,000ポイント=1,000マイルで交換が可能です。

 

その3:ANAマイルの年間移行に上限がある

日本版の最大のデメリットがこれです。

 

北米在住の方は意外と知らない方も多いかもしれませんが、日本のアメックスカードはANAマイルへの移行について年間8万マイルの上限を設けられていました。

 

さらに、2019年1月1日付から移行上限が改悪され、年間交換できる上限が4万マイルに制限されてしまいました。

 

4万マイルでは、ANAの日本~北米路線で言えば、ローシーズンのエコノミーチケットしか発券することが出来ません。これではせっかくMRポイントを貯めてもANAマイルに移行して利用するメリットを十分に受けることが出来ません。そして、これを超えると他の提携パートナーに1,250:1,000マイルでしか交換出来ません。追加の手数料を払っている割には何とも中途半端なプロゴラムだと言わざるを得ません。

日本のANAマイラーがアメックスゴールドやグリーンではなく、SPGアメックスやポイントサイトを一押ししている理由の一つになっていると思います。

 

以上の3点を考えると、特にマイルへの交換狙いのマイラーにとっては北米版の方が有利ということが言えると思います。

 

まとめ

今日はアメックスゴールドを例にとって日本版と北米版のクレジットカードベネフィットを比較しました。

 

日本のカードはサインアップボーナスが小粒と思われがちですが、ことアメックスに限って言えば、日本版もかなり魅力的なプロモーションを打ち出していると思います。

 

ただし、マイラー目線で見た場合、それでもやはり北米版の方が優れているということがわかっていただけたかと思います。

 

北米版をお持ちの方は、日本帰国後も決済用の銀行口座が継続できるなどの条件が許すのであれば、カード更新の期限までは北米版を利用されるとよいと思います。

私も年会費無料のAmex Business Blue Plusと、もう一枚くらいはアメックスを残しておこうと思っています。北米版アメックスゴールドはどうしましょうかね・・・まだ決めていません。とりあえず次の年会費が発生するまでは使い続けるつもりですが、MRポイントはBusiness Blue Plusがあるので解約してしまう可能性が高いとは思っています。

 

参考記事です。

文中でもご紹介した、北米版アメックスゴールドのサインアップボーナスのプロモーションは、1月9日までの期間限定、今日も入れて残り3日です。カードスペックの詳細と、リファーラルリンクについては下記エントリをご参照ください。なお、5万ポイントの期間限定オファーは終了しました。

何人かの方から、申請時同じポップアップに遭遇したというコメントを頂戴しています。アメックスカードを申請する際はシステムからどんなポップアップメッセージが出るかを注視してください。



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Kenji

斎藤ケンジ(Saito Kenji) 30代男性、2017年夏からアメリカ・ニューヨークに駐在して2019年7月に日本へ帰任。 ニューヨークでは長男に恵まれ、妻と3人でマイル&ポイントを駆使しながら旅行を満喫。物価が高いアメリカ生活での生活事情、お金の運用や節約について奮闘するさまを見てやってください。

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