【2021年8月最新】Hilton Aspireに付帯する「ヒルトン・リゾート・クレジット」(Resort Credit)の詳細解説

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2021年8月3日:対象施設をアップデートしました

2020年9月15日:記事初出

 

初めてこのブログにお越しの方は、アメリカ駐在員が年間100万マイル&ポイントを貯めた方法をまとめた>こちらのエントリ<からご覧ください。

こんにちは、アメリカ駐在員のKenji(@sorakoge)です。

 

さて、今日はつい先日のヒルトン宿泊で利用した「リゾート・クレジット」について解説したいと思います。

 

米国在住でHilton Aspireクレジットカードを保有している方はたくさんいらっしゃると思いますが、リゾートクレジットを使ったことがないという方もいらっしゃるかもしれません。そんな方向けに利用方法や利用の注意点を解説します。


Kenji

だいぶニッチな記事にはなりますが、いまHilton Aspireを保有している方だけでなく、これからカード申請を検討されるという方もクレジットが使えそうなベネフィットかという視点でぜひチェックされてみてください




リゾートクレジットの概要

概要

リゾートクレジットの解説。まずは概要から解説していきたいと思います。

 

・付帯するクレジットカード:Hilton Aspire

・クレジットの金額:250ドル

・クレジットが使える期間:メンバーシップイヤー

・利用方法:ヒルトン系列のうち対象ホテルの宿泊

 

コメント:

見ていただくとわかるとおり、このリゾートクレジットという制度はHilton Aspireというラグジュアリーカードに限って付帯されるベネフィットで、対象施設への宿泊で250ドルがクレジットされるというホテルクレジットです。

 

この中で注意点を上げるとすれば、このベネフィットは「カレンダーイヤー」(暦年)ではなく「メンバーシップイヤー」での付与であることです。

 

たとえば、私の場合は夫婦ともにHilton Aspireを保有していますが、妻のカードは4月の更新です。この場合、リゾートクレジットが使えるようになるのは、1月ではなく、4月のカード更新日以降となります。


Kenji

エアラインクレジットがカレンダーイヤーのベネフィットなのとは対照的です

 

リゾートクレジットの歴史

リゾートクレジットの歴史について2つ振り返っておきます。

 

まず一つ目が、「ふさがれた裏技」についてです。

 

もともとHilton Apsireのリゾートクレジットはかなり「ザル」なシステムで、例えば予約時にデポジットをチャージするホテルを手配した場合、デポジットに対してクレジットが適用されて、のちにホテル予約をキャンセルするとリゾートクレジットがタダ取りできるような制度でした。

 

これがふさがれたのが2020年5月1日に入ったカード規約の改訂で、ベネフィットを受けた後にリファンドを受けるようなケースが発見された場合、これをクローバックする(ベネフィットを取り上げる)ようなルール改正が入りました。

 

下記が、その際の規約改定のスクショです(Travel with Grantのブログ記事より引用)。

これにより、カラチャージでクレジットだけもらってキャンセルするという、いわば「年会費の一部回収」のような荒業がひとつ消えてしまいました。

 

もうひとつは、コロナ禍で期間限定で登場した追加ベネフィットについてです。

 

5月にアナウンスされたベネフィットで、8月31日までの期間限定で、250ドルのリゾートクレジットがレストランでの利用についてもクレジットの対象に拡大されました。

これは想像するに、メンバーシップイヤーの利用期限が近いカードホルダーへの救済策で、ホテルに宿泊できない状況下の中で、レストラン利用にもクレジットを拡大することでカード保有を継続してもらうためのマーケティングだったものと思われます。

 

もともとはホテルにお金を落としてほしいという目的で設けられたベネフィットでしたが、期間限定とは言え非常に回収のしやすいベネフィットに化けたボーナス期間だったと思います。

 

ただし、利用はアメリカ国内のレストランに限られていたため、私のようにすでに帰任した人にとっては残念ながら使えないベネフィットでした。


Kenji

ギフトカード購入などの抜け道も色々と考えたのですが、やはりダメでした・・・

 

リゾートクレジット利用のメリット

概要説明の最後に、利用のメリットも挙げておきます。

 

それはずばり、有償宿泊としてポイント加算の対象になる点です。

 

こちらは先日の「ヒルトン小田原リゾート&スパ」への宿泊の後にアプリに来たポイント加算の通知です。

 

250ドルのクレジットを使って宿泊費はゼロ。ただし、ベースポイントの計算上はもちろんホテルへの宿泊代が基礎となるため、これだけで約7,000ポイントが付与されています。

それに加えて、HIlton Aspireでの支払いの場合、ヒルトン系列での利用はポイント付与が14倍になります。

 

ドル換算で230ドルくらいだったので、これがX14=約3,000ポイントです。

現在も続行中の「Point Unlimited Campaign」との組み合わせもありますが、宿泊代が無料になった上に、1万ポイントもの大量ポイントが付与されています。

 

したがって、これを使わない手はありません。

 

リゾートクレジットの使い方

続いて、リゾートクレジットの使い方について解説します。

 

対象施設の検索方法

まず、リゾートクレジットは対象となるヒルトン系列ホテルに限定されます。


Kenji

2021年8月現在、全世界で対象となる施設は261施設あります。2020年9月の段階では237施設だったので、一年間で約20施設程度増えました

 

「リゾート・クレジット」という名称そのままに、ホテルにReportとついている施設が該当するケースがほとんどですが、例外もあるためかならず対象となる施設かどうかを確認する必要があります。

 

対象施設の確認は、>こちら<のヒルトン公式サイトから可能です。

 

利用方法

利用方法はいたってシンプルです。

 

対象施設の予約を入れて、支払いが完了すると1か月~2か月くらいの間に250ドルを限度として、ホテルへ実際に支払った金額がstatement creditの形でポストされます。下記のような形です。

同じHilton Aspireに付帯するエアラインクレジットとは違って、特に事前にActivate等は必要なく、いたってシンプルです。

 

日本の対象施設

2021年8月現在、日本の対象施設は下記の5つとなっています。

 

・ヒルトン東京ベイ

・ヒルトン小田原リゾート&スパ

・ヒルトンベイフォレスト・ヒルトンクラブ

・ヒルトン沖縄北谷リゾート

・ダブルツリー by ヒルトン沖縄北谷リゾート New!

・ヒルトンニセコビレッジ

・ヒルトン瀬底リゾート New!

・ROKU Kyoto LXRリゾート(9月16日開業以降追加予定) New!

 

このうち、3つめの「ヒルトンベイフォレスト」に関しては、ヒルトン小田原リゾート&スパに併設されるタイムシェアの宿泊施設で、通常の会員予約では検索してもほとんどプランが表示されません。

 

したがって、日本で利用する場合には、実質的な選択肢はこれを除いた7ホテルになります。


Kenji

この1年間の間に3施設が増えました。特に沖縄が使いやすいですね!

 

利用の注意点

リゾートクレジットの解説もいよいよ大詰め。最後に、利用の注意点を上げておきます。

対象は「リゾート」に限定されない

一つ目の注意点は、上の繰り返しです。

 

「リゾートクレジット」という名称ながら、実際の対象はリゾート施設に限定されていません。

 

たとえば、2020年7月に沖縄にオープンした「ヒルトン沖縄瀬底リゾート」は、名称にリゾートと付いてはいるものの、対象施設にはリストされていません。

対象施設に追加されました。

 

今後の追加の可能性はある(そして、リストされたらぜひ利用してみたいです)と思いますが、予約時点で対象施設に該当しているかを必ず確認する必要があります。

 

キャンセル不可プランはクレジットの対象外

これも超重要。キャンセル不可のプランは、リゾートクレジットによるクレジットの対象外となります。

 

これは明確に規約にうたわれており、事前購入プラン・キャンセル不可プランについては対象にはなりません。

Advance Purchase Rates/Non-Refundable Rates are not eligible for the resort credit.

対象にならない理由はよくわかりませんが、事前購入などの場合はもともとがリーズナブルなので、クレジットの対象にはしたくないというマーケティングなのだと思います。

 

レストラン利用やホテル内ストアの利用は一括請求ならクレジットの対象

逆に、レストラン利用やホテルに併設されているストアでの支払いの場合も、条件を満たせばクレジットの対象となります。

 

条件というのは、「宿泊代と一緒に部屋付け」で支払うこと。

 

つまり、チェックアウトの際に一緒に支払うものについては飲み食いやスパ、お土産代の購入などであってもクレジットの対象になります。

 

大事なのは、チェックアウトの際の部屋付け支払いという点で、その場で会計してしまった場合はもちろんのこと、例えば対象施設にWalk-inして飲み食いだけして出てくる・・・なんてことをしても残念ながらクレジットの対象にはなりません。

 

リゾートクレジットの規約全文

最後に、Hilton Aspireのカード規約のうちリゾートクレジット部分の全文を掲載しておきます。

$250 Hilton Resort Credit
During each year of your Card Membership (“reward year”), you are eligible to receive up to $250 total in statement credits on your Card Account for eligible purchases made directly with participating Hilton Resorts with your Hilton Honors American Express Aspire Card during that reward year. Your first reward year begins on your account opening date. Each subsequent reward year begins on the anniversary of your account opening date.

Eligible Hilton Resort purchases must be made directly with the participating Hilton Resort and charged to your Hilton Honors American Express Aspire Card account for the benefit to apply. Advance Purchase Rates/Non-Refundable Rates are not eligible for the resort credit. Incidental charges (including charges made at restaurants, spas, and other establishments within the hotel property) must be charged to your room and paid for with your Hilton Honors American Express Aspire Card at checkout in order for them to be recognized as Hilton Resort purchases.

Visit hilton.com/resorts for the list of participating Hilton Resorts. Purchases made by both the Basic and Additional Card Members on the eligible Card Account are eligible for statement credits. However, each Card Account is eligible for up to a total of $250 per renewal year in statement credits across all Cards on the Card Account. Please allow 8-12 weeks after the eligible Hilton purchase is charged to your Card Account for statement credit(s) to be posted to the Account. Please call the number on the back of your Card if statement credits have not posted after 12 weeks from the date of purchase. Card Members remain responsible for timely payment of all charges. Note that statement credit(s) received during the reward year may be reversed if the eligible purchase is returned/cancelled, or if you engage in abuse or misuse in connection with the benefit (for example, if you do not maintain an eligible Card Account for the duration of the reward year).

 

 

まとめ

今日は、Hilton Aspireに付帯する「リゾートクレジット」について、制度の概要や使い道を解説しました。

 

Hilton Aspireのカード年会費は450ドルと高額ですが、この250ドルのリゾートクレジットが使えるかどうかは実質的な年会費を考えるにあたっても大きな要素のひとつになるはずです。

今日のエントリを参考に、ぜひ利用の方法を検討されてみてください。

 

参考記事です。

 

Hilton Aspireにはリゾートクレジットだけでなくたくさんのカードベネフィットがあり、継続保有する価値が十分にある素晴らしいカードだと思います。以前Bonvoy Brilliantとベネフィットを比較したこちらの記事を参考にされてください。

Hilton Aspireを保有・あるいは申請を検討する際リゾートクレジットとクレジットと並んで絶対にマスターすべきなのが週末宿泊特典です。利用方法については下記のエントリでどこよりも詳しく解説してあります。







 

 

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Kenji

斎藤ケンジ(Saito Kenji) 30代男性、2017年夏からアメリカ・ニューヨークに駐在して2019年7月に日本へ帰任。 ニューヨークでは長男に恵まれ、妻と3人でマイル&ポイントを駆使しながら旅行を満喫。物価が高いアメリカ生活での生活事情、お金の運用や節約について奮闘するさまを見てやってください。

8件のフィードバック

  1. P子 より:

    ケンジ様、

    リゾートクレジットの使い方を大変わかりやすく解説いただきありがとうございました。今回はレストラン利用で250ドル全額回収出来ましたが、来年はどうしようかと思っていたところでした。これで来年もアスパイアはキープ決定です。

    今夏はコロナのおかげで、アメリカンの平会員夫婦が マイルを使ってJAL ファーストに乗れました。ファーストを体験してしまうと、ますますポイント活動はやめられません。

    いつも有益な発信をありがとうございます。

    • Kenji より:

      P子さん、
      お役に立てたようで何よりです。ヒルトンは日本で上級会員も少ないですし、日本やアジアでもアップグレードの可能性が高いことを含めてとても魅力的だと思います。
      ファーストクラス、私もまだ乗ったことがないのでうらやましいです。アメリカンのマイルが取り上げられてしまったことが悔やまれます。。

  2. masa より:

    ケンジ様,
    とても有益な情報ありがとうございます。
    使い道に困っていたリゾートクレジットを有効に活用したいと思います。
    規約には8-12週後にstatement creditに反映されるとのことですが、実際にチェックアウト後どのくらいで反映されたかお聞かせください。よろしくお願いいたします。

    • Kenji より:

      masaさん、
      コメントありがとうございます!私の場合は確か2か月半くらいかかりました。なのでクレジットがつくまで10-11週間というところだったかと思います。あんまり遅くなるようであればチャットすれば調べてもらうこともできますよ。

  3. クロサワ より:

    情報ありがとうございます。
    ポイントで宿泊してレストランで食事してもリゾートクレジット使えますか?

    • Kenji より:

      クロサワさん、
      コメントありがとうございます。昨年夏のリサーチ時点から改悪されていなければ、ポイント宿泊の際のレストランも部屋付にすればクレジットの対象になるはずです。

  4. Sato より:

    ヒルトン東京ベイってリゾートクレジットの対象なんでしょうか?
    先程ホテルに電話して聞いたら、対象外だと言われてしまいました。

    • Kenji より:

      Satoさん、
      サイト上はリストされているので問題なく対象のはずですがどうなんでしょうね。2年ほど前にどなたかがクレジットの対象になったという紹介もしていたと思いますが。。

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