アメリカン航空が変動チャート制(Dynamic Pricing)を導入。サンプルフライトを過去の特典航空券の必要マイル数と合わせて紹介

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初めてこのブログにお越しの方は、アメリカ駐在員が年間100万マイル&ポイントを貯めた方法をまとめた>こちらのエントリ<からご覧ください。

こんにちは、アメリカ駐在員のKenji(@sorakoge)です。

 

今日は、飛び込んできたばかりのアメリカン航空の改悪のニュースをシェアします。

現地時間12月18日から、アメリカンお特典航空券が変動チャート制(Dynamic Pricing)へ移行したようです。


Kenji

過去の特典チャートもご紹介しつつ、サンプルフライトで必要マイル数を見てみたいと思います



アメリカン航空がDynamic Pricingを導入

Doctor of creditからの情報ですが、アメリカン航空が変動チャート制(Dynamic Pricing)に移行したというニュースが飛び込んできました


Kenji

ずっと来る来るとは言われていましたが、予想よりもかなり早かったです。やはり実際に見ると残念ですね・・・

 

まだ公式のプレスリリースが出ていないので情報が錯綜していますが、いくつかのソースと、AAのウェブサイトで遊んだ限りで分かったことをいくつかシェアします。

 

スタートは12月18日から

Dynamic Pricingがスタートしたのは、現地時間12月18日から。

 

そして、同日の予約分から即、適用開始になりました。

 

アメリカらしいというかなんというか・・・前触れなくさらっと変えてくるというところは流石だと思います。

 

 

提携航空会社の必要マイル数は影響受けず

もう一点。

いくつかのサンプルフライトを見た限りでは、変動チャート制が適用になっているのは、ひとまずアメリカン航空が運航するフライトのみのようです。

 

翻って、たとえばJALやキャセイなど、提携航空会社が運航する便については、今回の改訂では対象から外れているようです。

 

サンプル:羽田~バンコクのフライトです。2万マイルのままとなっています。

これは不幸中の幸いというべきなのか、まだまだ過渡期の一環で、いずれは提携航空便もDynamic Pricingに移行してしまうのか・・・

どちらかというと後者の動きのような気がしますがひとまずは日本在住の人にとってはそこまで大きな影響は受けない改訂かもしれません。

 

必要マイル数の変化

Dynamic Pricingが導入されて、必要マイル数がどんな風に実際に変わったのか、いくつかサンプルを拾ってみたいと思います。

 

AADvantageの必要マイル数

まずは、ルール変更前の必要マイル数の確認しておきましょう。プレエコのデータが一部取れなかったですが、ご勘弁ください(出典はAAのウェブサイトです)。

 

こちらがアメリカ発の特典航空券の必要マイルチャート

(画像をクリックすると拡大します)

 

続いて、日本発の特典チャートです。

(画像をクリックすると拡大します)

いずれも片道の必要マイル数です。


Kenji

出典はAAのウェブサイトですが、今後この情報はウェブサイトから消えてしまうでしょうから、魚拓としても利用されてください

 

サンプルフライト

過去の必要マイル数がわかったところで、実際のフライトをいくつかサンプルで見てみたいと思います。

 

まずはNY~東京(NRT)のフライト

もともとは片道3.5万マイルゾーンでしたが、10万マイルを超えるフライトも出てきています。

続いて、日本人の(世界の)楽園。ハワイは、ホノルル行きのフライト(NY~HNL)。

こちらはもともとアメリカ国内扱いでエコノミーであれば2.25万マイルというスイートスポットでしたが、今は3万~4万マイルが必要になっています。

 

こちらはNY~シドニー行。

ビジネスクラスに至っては、なんと必要マイル数は37.5万マイル・・・デルタの「デルタ・ワン」をほうふつとさせるような必要マイル数です。

 

まだ開始されたばかりなのでもう少し分析する必要がありますが、全体としてはやはりみんなが旅行したいと思うようなハイシーズンについては必要マイル数が増えた、「改悪」の方向と考えてよいと思います。

 

他方、特典フライトの席数さえ操作されていなければ、ある意味ではマイルさえあれば取れる席数が増えた(改善)とも考えることが出来るかもしれません。

 

最後に、いくつかすでに上がっているブログ記事を参考情報として挙げておきたいと思います。

 

おおもとのDoctor of creditの記事はこちら

Loyaltylobbyのエントリはこちら。サンプルフライトがいくつか取り上げられています。

オンラインフォーラム「Reddit」には続々と悲鳴が寄せられています。

 

スイートスポットが出たら逆に要注意

いつも思うことですが、改悪が実施される前後で各社とも大型のプロモーションや、破格のセールを行う傾向がありますね。

 

グッドニュースとの抱き合わせで改悪の影響を薄めるというか、単に改悪しているだけではなく企業努力もしていますよ~という、会社からの「ポーズ」なのだと思います。

 

マリオット

記憶に新しいところでは、カテゴリー8のホテルが6万ポイントで泊まれる(現在はカテゴリー8のピークシーズンで最大10万ポイントが必要)という破格のプロモーションを行ったマリオットがありますね。

 

ユナイテッド

続いてユナイテッドです。

 

ユナイテッドは一足早く11月からDynamic Pricingに移行しましたが、これと合わせてマイルの有効期限を撤廃しましたね。

ブリティッシュエアウェイズ

5月にチャートの改訂を行ったのがブリティッシュエアウェイズ(BA)です。

 

BAも改悪を見越してか、確信犯的にいろいろなプロモーションを行っていました。

 

直接ではありませんが、BAマイルに1:1で移行可能なイベリア航空のマイルはスペインのGrouponESにてセールを10回以上行っていたと思います。

 

これ以外にも、改訂のニュースがリリースされる直前に、大きな「バイマイル・プロモーション」も実施していましたね。危ないな・・・と思っていた矢先にプレスが出てガクっとなったのを覚えています。

 

アメリカン

さて、アメリカンです。

 

今回のアメリカンの場合であれば、ファーストクラスの「投げ売り」を数日前にやっていましたね。今から考えると、既にDynamic Pricingの走りだったのかもしれません。

そして、これは今もですが、1月5日までの期間限定で、最大70%のボーナスマイルが加算されるバイマイル・プロモーションを実施しています。

 

 

以上からわかることは、

 

① 今後も破格の条件のプロモーションや、ディールを見つけたら、逆にその後の改悪を疑ってかかること

② 破格・稀少なプロモーションに飛びつく際は、その後のはしご外しの可能性も常に頭に入れて行動すること

③ 改悪を前提に、マイル&ポイントを使いたいときにどんどん使うこと

 

この3点に尽きるように思います。

 

とはいえ、あまり一度に使うのも各社に踊らされている気もしますよね。。難しいところです。


Kenji

私は出来るだけ早め早めに旅行の計画を立てつつ、無理にマイル&ポイントを使うためだけに旅行を入れることはせず、改悪は受け入れるという自然体で臨むようにしています

 

まとめ

今日は、アメリカン航空の変動チャート制(Dynamic Pricing)への移行のニュースを取り上げました。

 

これでもともと変動チャート制を取っていたデルタ航空、11月から移行したユナイテッドにアメリカンが加わって、アメリカ系のメガ航空会社3社はすべてDynamic Pricingへ移行したことになります。覚悟してはいたものの、やはり実際にニュースを見るとショックは隠しきれません。

ひとまずは提携航空会社の特典航空券は影響を受けていないようですが、事前のリリースなく改訂が適用開始になりますから、明日対象が広がってもおかしくないと思います。

 

そして、合わせて日系キャリアへの影響が心配です。

 

JALはすでにJAL PLUSという形で一部変動チャート制に移行していることを考えると、特に来年一番危険なのはANAということになると思います。当たらないことを祈りますが・・・

 

 

参考記事です。

 

こちらはBAのチャート制が変更になった際のニュースの動きをまとめたエントリです。短中距離の必要マイル数が33%も増加してしまったのは残念でしたが、見方を変えれば変動チャート制に移行しなかっただけよかったということも言えると思います。

ブログでは日々のマイル&ポイントの動きを追っており、3か月に一度のスナップショットとして、個人的に重大だったと思えるトピックをランキング形式でご紹介しています。下記は第三四半期のトップ5ニュースです。





 



 

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Kenji

斎藤ケンジ(Saito Kenji) 30代男性、2017年夏からアメリカ・ニューヨークに駐在して2019年7月に日本へ帰任。 ニューヨークでは長男に恵まれ、妻と3人でマイル&ポイントを駆使しながら旅行を満喫。物価が高いアメリカ生活での生活事情、お金の運用や節約について奮闘するさまを見てやってください。

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