【2023年3月更新】AMEXクレジットカード年会費は交渉のチャンスあり!解約&更新前に交渉推奨。交渉のイロハと注意点を解説

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2023年3月28日:交渉の最新の動向と注意点について追記を行いました

2021年7月19日:記事初出

初めてこのブログにお越しの方は、アメリカ駐在員が年間100万マイル&ポイントを貯めた方法をまとめた>こちらのエントリ<からご覧ください。

 

こんにちは、アメリカ駐在員のKenji(@sorakoge)です。

 

今日取り上げるのは、ずばり「カード年会費の交渉」です。

アメリカが交渉社会であることは誰もが知るところですが、クレジットカードの年会費も交渉次第であることをご存知でしょうか。

 

「え?本当に?」と思った方は、次に更新を迎えるカードでチャレンジだけでもしてみてください。今日はそのやり方をご紹介します。


Kenji

私は2021年7月に年会費の支払期限を迎えたカード2枚で交渉したところ、合計1.5万AMEXポイントを付与してもらえることが出来ました。足元ではやや条件が悪化していますが、継続前提のカードであれば交渉する価値は大アリです



私が交渉したカードと勝ち取ったAMEXポイント

カード更新時に交渉したカード

まずは結論から。

 

今回取り上げる、AMEXのマーケティング担当と交渉したのがこちらのクレジットカードです。

AMEX Green Personal。AMEX発行のプロパー系カードの1枚で、年会費は150ドルです。

 

日本帰国を控えて、モバイルSuicaのテクニック利用のためにと私と妻の双方のアカウントで立て続けに申請したカードで、いまも継続保有しています。2021年7月にカード更新を迎えたので、そのタイミングで年会費の交渉を持ちかけました。


Kenji

私がパーソナルカードをアプライしたときの体験談がこちらにまとめてありますので、よかったら合わせてご覧ください!

 

交渉の結果付与されたAMEXポイント

では実際に、交渉の結果付与されたプロモーションをシェアします。それが、こちらです。

年会費を支払ってカード更新すると、7,500AMEXポイントを付与するというもの。

 

AMEX GREENの年会費は150ドルで、AMEXポイントはだいたい1 pt = 2centくらいの利用価値があるため、7,500ポイントもらえると年会費は実質無料になります。即座にオファーを応諾しました。

 

これが私と妻のAMEX GREENの更新時に立て続けに提示されて、合計1.5万ポイントを獲得することが出来ました。

 

1.5万ポイントというのは、通常ならトラベルで3倍カテゴリーで利用したとしても、5,000ドル使う必要があるポイント数です。

それがカード更新だけで手に入ったというのは、相当お得なオファーだったと思います。

 

実際のところはカード解約を考えていなかったカードだったので、わずか10分ちょっとの交渉でポイントが獲得できたのは本当にありがたかったです。

 

交渉のイロハをシェア

私にとっては比較的当たり前の行動ですが、この記事をご覧いただいている方の中には「一度も交渉したことがないし、やり方がよくわからない・・・」という方もいらっしゃるはずです。

 

そんな方向けに、私がいつも行っている交渉の段取りと、交渉時に抑えておくべきコツを下記で詳しく解説します。


Kenji

もちろんリテンションオファーを勝ち取れないことも多いですが、5分10分のやり取りで大量ポイントを獲得できることもあるので、やらないのはむしろ大きな機会損失と言えます。なれれば簡単ですので、ぜひチャレンジされてみてください

 

交渉はカード支払い期限の10日前がスタート

まず、交渉のタイミングについてです。

 

交渉できるようになるのは、カード更新月が到来して、年会費がAMEXホームページに表示されるようになってからです。これは当たり前。

 

年会費がPostされて、支払期限到来前にすぐに支払ってくれるカードホルダーは、AMEXにとってはある種「好都合なお客様」。

 

自発的に年会費を期限内に支払ってくれるのですから、リテンションオファーを提示する必要もありません。

 

よって、年会費がPostされたからと言って、すぐに交渉しても色よいオファーをもらえる可能性は低めです。

 

最初1-2週間はお互いに様子見のフェーズ。勝負は、年会費がマイページで表示されて、支払期限が到来する10日前くらいがスタートと押さえておきましょう。


Kenji

たとえばPayment due dateが7月31日なら、7月21日くらいからがスタートで、1週間前くらいがベストです

 

交渉はチャットないし電話で可能

続いては交渉の方法について。

 

交渉は、AMEXホームページのチャット機能ないしカード裏面の電話番号へかけてLiveのやり取りで行うことが可能です。

 

簡単なのは、チャット機能を通じての交渉です。

チャット機能は、AMEXのマイページにログインして、右下に現れる「Chat」のポップアップをクリックすると立ち上がります。

ここから、リテンションを引き出したいカードの情報をサポートに伝えて、色々とチャットをする中でオファーを引き出すという流れです。


Kenji

ちなみに、リテンションオファーはマーケティング部署の担当なので、最初に出てくるカスタマーサポートではその権限はありません。うまくマーケ部署につないでもらうのが第一関門です

 

交渉時のやり取りのコツ

ここでは、実際のやり取りに当たって私が使っている例文をいくつかシェアしたいと思います。

 

これに倣ってサポートとチャットしていただければ、英語がニガテな方でも交渉が簡単にできると思います。

 

例文①:

I am aware that annual membership fees for the card ending in XXX will be due on August XX and I am now wondering if I want to cancel this card.

 

意図:このコメントの意図は、年会費が掛かるカードの更新を悩んでいる・・・ということを示唆するためです。いきなり「キャンセルしたい」と言ってしまうと、そこで交渉余地も閉ざしてしまう(カードをクローズされてしまう)ことになりかねないため、避けた方がベターです。

 

例文②:

Recently I have not used this card a lot and I am a bit concerned that I will not be able to receive the full card benefits compared to the annual membership fees.

 

意図:解約を検討している意図や、なぜリテンションを求めているのかを聞かれたときのカウンターです。年会費が負担になっている、と言うことを素直に伝えてみてはいかがでしょうか。

 

例文③:

Can you confirm if I am eligible for extra card benefits such as hotel credits or other additional AMEX offers if I renew this card?

意図:カード更新と引き換えに何か追加のAMEXオファーへのターゲットの可能性などがないかについて聞く質問です。もちろん、ホテルクレジットは使いやすいので、打診を受ければそれ自体が更新を決める動機付けになるはずです。

 

例文④:

I am wondering if there are any retention offers available for this card. Could you please check it for me?

意図:これは結構直接的な表現。リテンションオファーが出ているかどうかの確認を直接サポートに依頼しています。

担当者の裁量はあるとしても、先方もプロファイルはシステムで管理しているはずですので、オファーが出ていれば伝えてくれると思います。

 

例文⑤:

I appreciate for providing an additional offer. With this offer enrolled, I would like to renew the membership / I understand the situations. If this is the case, I would like to cancel the card.

意図:これは一通りの交渉が終わった後のコメントです。オファーが魅力的であれば更新の意図を告げて頂いて、逆にオファーがなかったり、魅力的でなければカードを解約する旨を伝えましょう。もちろん、いったんチャットは終わらせて、後日再挑戦する選択肢もあります。

 

以上のような表現を少しずつ変えて、カードの年会費支払の前に1人ないし2名のサポートとのチャットを繰り返します。

 

慣れてくるとやり取りのパターンも見えるので、1ラウンドあたり10分もかからずに終えることができるはずです。

 

年会費交渉の留意点と最新動向

ここからは、年会費交渉の留意点と、交渉の最新動向についてお伝えします。

 

交渉結果もYMMV

まず年会費の交渉の成否について。

 

YMMVというのは、「Your mileage may vary」の頭文字で、人(や場所)によって結果が異なる可能性があることを指す英語表現です。

 

年会費交渉にももちろん、この「YMMV」が当てはまり、一人とやってみて撃沈しても、別実に別の担当者とやり取りすると違った結果になることもあります。

 

なので、リテンションオファーがもらえなかった場合や、求めていたオファー水準に満たなかった場合は、その場は切り上げてもう一度トライしてみるというのも有効な手段です。


Kenji

私はだいたい支払期限の10日~1週間前くらいと、3日前くらいに2度トライします。それでダメなら諦めてカードを解約するか、素直に継続のための年会費を支払います

 

利用条件が課されることも

リテンションオファーには無数の種類があります。

 

MRポイントやHILTONポイントのようにポイント付与の形でもらえるものもあれば、キャッシュバックや年会費の減額という形でオファーされることもあります。

 

そして、リテンションオファーを獲得するにあたって、「〇〇ドル以上利用で✕✕ポイントを付与」というように、条件が課せられることも少なからずあります。

 

どのようなオファーが提示されるのか(もしくは全くされないのか)は、千差万別で、カードの利用状況や、カードの保有年数、個々人のヒストリーなどによって決定されるため、一概には言えないというのが実情です。

 

Auto Paymentに注意

続いて注意点を2つ。まず気を付けておかなければいけないのが、「Auto Payment」の存在です。

 

クレジットカードを多数所持している方に多いのが、Auto Payment(期日が来ると自動的に支払処理を行う機能)を設定しているケースです。

 

意図せずして交渉なしで年会費を支払ってしまうのがAuto Paymentを設定しているケースでで、リテンションオファーが対象になりそうな「潜在的な優良顧客」であっても、Auto Paymentが走ってしまうと、年会費を交渉するタイミングのないまま支払いが完了してしまう、というケースがあります。

 

もちろん、年会費支払いが完了してしまえばリテンションオファーを提示する必要はありませんから、当然対象顧客であってもこれを獲得は出来ません


Kenji

何を隠そう、私も今年のAMEX Aspireの更新はそろそろ交渉しようと思っていた矢先、このAuto Payment昨日で勝手に支払がPostされてしまって交渉のチャンスを逃しました・・・・

交渉する気があるのでしたら、Auto Paymentはオフにしておくか、支払期限ギリギリに走るように設定を変更しておくべきです。

12か月以内の解約にはペナルティの可能性あり

もう一つの注意点が、無事交渉が成立した後のカードの取り扱いについてです。

 

引き止めのプロモーションはカード会社にとっては継続利用をしてもらってこそペイするものであり、年会費支払い+プロモーションだけもらってすぐに解約・・・となるとカード会社にとっては収益を生まない「逆ザヤ」の状態が生じえます。

 

これを防ぐためにカード会社が入れているのが12か月カード継続の条件で、交渉が成功すると、Terms &Condiditinosとして12カ月以内解約の場合にはボーナスが没収される「Clawback」の条項を提示されます。

 

具体例を見てみましょう。以下は私が2023年3月にHilton Aspire継続に当たって勝ち取ったリテンションオファーの際に、サポートからチャットで提示された条件の原文です。

 

I want to confirm that after our conversation today you are keeping your Hilton Honors Aspire Card account open. You can earn 10,000 Hilton Honors bonus points after you spend $1,000 or more in eligible purchases on your Card within 3 months of accepting this offer, starting today. The 10,000 Hilton Honors bonus points will be credited to your account 8 to 12 weeks after the purchase requirement has been met. Your account must not be past due or cancelled at the time of fulfillment of any offers.

最初は簡単ですね。

リテンションオファーの内容と、それを獲得するための条件が提示されます。

 

今回の場合は、3カ月以内に$1,000以上利用で1万ヒルトンポイント付与の条件でした。

 

Purchases may fall outside of the 3 month period in some cases, such as a delay in merchants submitting transactions to us or if the purchase date differs from the date you made the transaction. If this happens these purchases will not be counted toward your eligibility for this offer.

Eligible purchases are purchases for goods and services minus returns and other credits. Eligible purchases do NOT include fees or interest charges, cash advances, purchases of travelers checks, purchases or reloading of prepaid cards, purchases of gift cards, person-to-person payments, or purchases of other cash equivalents.

続いて提示されたのは、「$1,000以上利用」の条件、いわばミニマムスペンドの条件の詳細です。

 

個人間送金や、プリペイドカード、ギフトカードの購入などがミニマムスペンドに該当しないことの確認が入ります。

 

If we determine that you have engaged in abuse, misuse, or gaming in connection with this offer in any way or that you intend to do so, including if you cancel or downgrade your account within 12 months after acquiring it or if you return purchases you made to meet the threshold amount, we may not credit, we may freeze, or we may take away the Hilton Honors bonus points from your account. We may also cancel any accounts you have with us.

Do I have your approval to process your request to keep your Card account open?

そして最後が大事です。

 

ボーナス付与から12か月以内にカードを継続しなかった場合、ボーナスの没収等が行われることがある「ペナルティ」の提示が行われます。


Kenji

基本は新規サインアップ時の条件と同じ「12か月ルール」です。カード解約だけでなく、ダウングレードもClawbackの項目に含まれていることには注意しておいてください

 

上記の項目はAMEXの会社としての提示であり、この1年以上文言が変わっているようには見えません。

 

リテンションオファーの内容はカードや、個人の利用状況によって都度変わりますが、T&C自体はコピペで同じものが提示されてくるはずですので、急に長文がチャットに現れても驚く必要はありません。

 

交渉の動向。コロナ禍はチャンスだったが・・・

2020年の途中から2022年年くらいまでの約2年間は、年会費の交渉にとっては追い風の状況下でした。

 

不況のあおりを受けて年会費のかかるカードを解約しようというのは当然の流れですし、SNSを見ていても連日「XXXカードを解約した」というエピソードを目にしていました。

 

カード会社の立場に立って考えると、カード解約はある意味危機的な状況で、カード解約は、利用手数料の減少と、カード年会費収入の減少というダブルパンチになりますから、ある程度リテンションオファーを払ってでも顧客のつなぎ止めに走ろうというのは当然の流れ。

 

よって、カードホルダーとしては、何かよいオファーがないかと尋ねるのは、絶好のチャンスでした。


Kenji

実際、私も何度かリテンションオファーを提示されたことがありますが、今回のように2回連続で成功、かつ何も利用条件が課されていなかったのは今回が初めてでした

 

では、最新の動向はどうでしょうか?

 

2023年に入ってからリテンションオファーの交渉に成功した方のサンプルをいくつか取り上げておきましょう。

まず最初は私自身で、Hilton Aspireを更新時に1万ヒルトンポイントの条件をもらいました。

 

条件的にはさほどよいものではなかったため断ってもよかったのですが、どうせ更新することは目に見えてえいたので受諾しました。

続いては駐在員のATSUさんのオファー。期せずしてもらった時期も、もらった内容もほぼ同じ。

 

いまは全体的にリテンションオファーが下火傾向にあることがわかります。


Kenji

もっともHilton Aspireはカードリフレッシュの話もありますし、売れっ子カード(赤字カード)でベネフィットが良すぎるのでこれ以上のリテンションオファーを提示する予算がない・・・ということも言えそうです

最後は同じく駐在員のつっきーさんが獲得したオファー。

 

アメプラで$3,000利用で3万ポイントの条件。

 

$3,000の利用はややハードルが高いですが、AMEXポイントは価値が高いので、条件としては悪くないと思います。特にポップアップなどに苦しめられている方であれば、継続利用しているうちに外れることもあるので願ったりかなったりのオファーでしょう。

 

Twitterなどで探してみると、年会費の交渉でプロモーションを勝ち取った方のデータは意外と簡単に見つかるものです。

 

交渉の難易度自体は高くありません(もちろん、私も失敗しているカードもあります!)が、引き出せる条件はだんだん悪化してきていると捉えておくのが良いと思います。

 

まとめ

今日はAMEXのカード年会費について、その更新の際の交渉術や、交渉時に留意すべき点などを私自身の体験をもとに取り上げました。

 

具体的な例文も入れましたので、いままで「交渉なんてしないでカードを更新してきた」という方は、次の機会ではぜひチャットを使って追加オファーがもらえないか確認されてみてください。

もらえればラッキー、くらいの気持ちで臨むと、思わぬ拾い物に出会えるかもしれません。

 

参考記事です。

 

こちらはアメリカの各種クレジットカード会社の解約に関して解説したエントリです。アメリカ国内での解約はもちろん、日本帰任後の解約も念頭に入れた記事で、駐在員の方には役立ち記事になるはずです。

アメリカから帰任する方を念頭に、日本帰任後に継続すべきカード・解約すべきカードについての考察したのがこちらの記事です。情報が少し古くなっているのでリライトが必要ですが、いまもこの5枚はお勧めカードとして有効だと思います。







 

 

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Kenji

斎藤ケンジ(Saito Kenji) 30代男性、2017年夏からアメリカ・ニューヨークに駐在して2019年7月に日本へ帰任。 ニューヨークでは長男に恵まれ、妻と3人でマイル&ポイントを駆使しながら旅行を満喫。物価が高いアメリカ生活での生活事情、お金の運用や節約について奮闘するさまを見てやってください。

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