【保存版】全部知っていたらクレカ上級者:Chaseの「5/24ルール」の基本から応用までをFAQ形式で10問徹底解説!
初めてこのブログにお越しの方は、アメリカ駐在員が年間100万マイル&ポイントを貯めた方法をまとめた>こちらのエントリ<からご覧ください。
こんにちは、アメリカ駐在員のKenji(@sorakoge)です。
本日はずばりChaseの「5/24ルール」について取り上げます。
これからアメリカで陸マイラー活動を始めようとする方はもちろん、今更聞けない・・・と思っている方も、これだけ知っておけばあっと言う間に5/24ルールの上級者になれます。
Kenji
アメリカで陸マイラー活動をするなら絶対に知っておくべき事柄です。ぜひノウハウを持ち帰って下さい👍
5/24ルールを取り上げようと思ったきっかけ
今回このルールを取り上げようと思ったのは、今更ながらですが、このルールについて質問を受けるのがまだまだ多いためです。
アメリカでクレジットカードを申請していくと必ずと言って良いほどぶつかる課題の一つがこのChaseの「5/24ルール」で、キチンとルールを理解する事がマイル&ポイントを効率よく貯めるためのキーになります。
Kenji
興味を持って知ってもらえるよう、質問形式で取り上げることとしました。全部知っていたらもうアメリカのクレカ上級者です。ぜひお楽しみ下さい!
Chase「5/24ルール」についてのFAQ10問
では、さっそくFAQをスタートしましょう。
Kenji
最初はルールの基本的な内容からスタートして、後半は中〜上級者向けの質問を織り交ぜていきます
質問1:5/24ルールとは何のことでしょうか。
Chaseの「5/24ルール」とは、Chaseが発行するクレジットカードについては、過去24ヶ月以内に全てのパーソナル系のクレジットカードについて5枚未満の発行に収まっていることがアプルーブの必要条件になる、というものです。
5/24以上のステータスでクレジットカードを申請した場合、6枚目(あるいはそれ以降)のカード申請は他の要素を考慮されることなく、Chaseから自動的/機械的にDeclineされます。
例で取り上げるとイメージが付きやすいと思いますので、以下で3つ例を取り上げます。
5/24に引っ掛かっているケースの例示
例1:過去2年にChaseで5枚パーソナルカードを作成。今回ChaseのCSPを申請
→ダメな例の典型です。過去5枚作成済みのため、6枚目の申請が自動的にDeclineになります。
例2:過去2年にAMEXで3枚、Citiで2枚作成済み(いずれもパーソナルカード)。今回ChaseのCSPを申請
→制限対象となる「5枚」のカウントはChaseに限られません。やはりこれも6枚目になるためDeclineされます。
例3:過去2年にAMEXで3枚、Citiで2枚作成済み(いずれもパーソナルカード)。今回ChaseのHyatt Businessを申請
→これは引っ掛かる人がいるかもしれませんが、「5枚」のカウントはパーソナルカードのみですが、申請する際の制限対象は全てのChase系列カードです。よって、これも自動でDeclineされます。
この「5枚」というのが絶妙なラインで、パーソナル系列を半年に1枚ペースで作成して行くと2年後にちょうど引っ掛かる計算になります。
つまり、半年に2枚以上使っている人はクレジットヒストリーが危ぶまれる。∴機械的にカード申請をDeclineしよう、という会社のポリシーを示していることになります。
Kenji
一般的にChase系列はハードルがやや高いため、特に駐在員の場合他のカードを最初作成してマイル&ポイントを貯めていると、クレヒスが構築されてChase系に到達する頃には5枚のスロットを使い切っている・・・という罠にハマりがちです💦
質問2:5/24ルールの対象となるカードを教えて下さい。
原則、Chaseが発行する全てのクレジットカードが対象になります。
過去Chase系の中でも一部クレジットカードは5/24ルールの対象にならないカードが存在しました(例:Hyatt、IHG系クレジットカード)。
が、その例外も2018年の途中から徐々に縮小されて、今では全てのChase系カードがこの対象となっています。
質問3:5/24のカウントはいつからなのでしょうか。
ではカウントはいつからスタートになるのでしょうか。
カード作成時?カード到着時?それとも解約時から2年待つ必要があるのでしょうか?
正解は、カード作成時になります。
Kenji
より正確には、クレジットチェックが入った時点から2年間になります
Credit Karmaなどに登録していれば、クレジットチェックが入ったことが通知されるので分かりやすいはすです。
週末の申請などの場合レポートに載るのが数日ずれることがあるので、手元にExcelで一覧表を使っておいて、Chaseを作成する場合で「5枚目」に引っ掛かる場合は過去の作成日よりも一週間程度バッファを設けて申請するのがお勧めです。
質問4:ビジネスカードがカウントされないという意味は何でしょうか。
5/24ルールを考える上で、とてもとても大事なポイントです。
「5枚」を数える際、ビジネスカードはノーカウントになる、というものです。
もともとChaseがこのルールを設ける背景は、個人の財政状態に応じて与信をコントロールすることにあります。ビジネスの与信は個々人ではなくビジネスそのものにあるため、カウントも別口になる(5/24ではカウントする必要がない)ということになります。
なお注意点として、
・Capital One系列(一部除く)
・Discover系列
・TD Bank系列
については、例外的にビジネスカードであってもChaseの5/24のカウントに含まれることがデータから分かっています。
質問5:家族カードの扱いはどうなりますか?
これも超重要。家族カード(=Authorized Userカード)も、残念ながら5/24のカウントに含まれます。
特に起こりがちな問題として、中座員の場合赴任当初はクレヒスがない/SSNがないことで、配偶者のために家族カードを作成するケースが少なくありません。
アメリカはカード社会のためある種仕方ない行動ではありますが、家族カードを作成した結果、その分5/24のスロットが減ってしまう、という問題が起こりがちです。
Kenji
赴任当初はこんなルールがあるとは知らない方が多い分だけやっかいですね。。
質問6:カード申請が通らなかった場合もカウントされますか?また、カード解約や、ダウングレードした場合の扱いも教えて下さい。
カード申請が通らなかった場合はどうでしょうか。
これは結論としては、カウントされません。
あくまで「作成」されたこと(クレジットヒストリーに照会が入ったことではなく、FICOのカード枚数に掲載されたこと)が条件になりますので、クレジットチェックが入っても、Declineされたカードはノーカウントになります。
同様に、カードの解約も影響しません。あくまで「カードを作った事実」がトリガーであって、解約は見ていません。
カード解約で5/24のスロット上のカウントが回ってしまうことはありませんが、カードを解約してもスロットが増えることはないことにも注意です。
Kenji
例えば、5/24に引っ掛かっていたから手持ちのカードを一枚解約したからと言って、4/24にはなりません。解約はとにかく無関係です
更に、保有枚数が多くなってくると年会費の節約目的カードをダウングレードする事があるはずですが、これも原則カウントはされません。
ダウングレードはカード会社内でより低い位置付けのカードへ切り替わる(与信が下がる)ので、クレジットチェックが行われないためです。カード会社側で新しいカードとして取り扱わられる場合、カウントされることもあり得ますが、原則はノーカウントです。
カウントされないActivityの例示
・Declineされたカード
・カード解約時
・ダウングレード時
→いずれも5/24ルール上はノーカウント
質問7:48ヶ月ルールというのもあると聞きましたが違いがわかりません。
Chaseには、カード発行にあたりいくつか守るべきルール、「御作法」が存在します。
48ヶ月ルールもその一つです。
Sapphire系列の上級カードである
・Chase Sapphire Reserve
・Chase Sapphire Preferred
の2枚のカードについては、5/24を満たしていたとしても過去48ヶ月以内にいずれかのカードを作成している限り、追加のカード作成は認められません。
例えば下記はCSPの規約の抜粋ですが、明確に過去48か月以内にSapphire系列のカードを保有していた場合/ボーナスをもらっていた場合は対象とならない旨が記載されているのが分かります。
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This product is available to you if you do not have any Sapphire card and have not received a new cardmember bonus for any Sapphire card in the past 48 months
【2022年4月更新】Chase Sapphire Preferredのクレジットカードレビュー:カテゴリーボーナスが大幅アップで日常使いにお勧めの一枚に!
この規約には、2つの意味があります。
一つはもちろん、5/24との関係で、Sapphire系列はカードアプライ時に守るべき「御作法」が加重されているということ。
もう一つはサインアップボーナス獲得との兼ね合いです。
Chaseはボーナス獲得を一生に一度に限定していないため、2年のサイクルでぐるぐるとボーナスを「お代わり」することが出来ますが、Sapphire系列に限って言えば、この2年のサイクルが4年(通常5年程度に1回のサイクル)に伸びてしまうことを意味しています。
Sapphireはスペックもボーナスも優れたカードですが、それ故に5/24ルールよりもさらに厳しい制約が設けられていることになります。
質問8:EINで申請すれば5/24のカウントから外れたりしませんか?
この質問自体かなり上級者ですね。
EINはEmployer Identification Numberの略称で、ビジネスオーナーが持つアメリカの税務申告のための番号、つまりビジネス版のSSNです。
EINはSSNとは別の識別番号になるため、例えば6枚目としてInk Businessを申請する際、EINを使って申請すればルールをbypass出来るのではないか・・・という考え方が出て来ることになります。
結論は、外れないと考えられています(つまり、EINで申請してもなお、5/24の制限対象となると考えられています)。なかなか厳しいですね。
質問9:赴任当初に家族カードを作ったため5/24にすぐ引っかかってしまいました。何か妙案はありませんか?
上で取り上げた初心者のうちに家族カードを作ってしまって手遅れになる「落とし穴」にハマったパターンです。
この質問は本当によく頂くのですが、一つ出来ることとして、Chaseに申し出て、家族カードの履歴を削除を依頼する、という方策があります。
例えばアメリカのマイル系ブロガーであるUpguradedPointsのこちらの記事などで取り上げられていますが、secure messageなどを通じてサポートセンターにコンタクトして、家族カードの履歴を5枚のカウントからRemoveしてもらうように依頼する方法があります。
質問10:5/24ルールとの付き合い方を教えて下さい。
難しい問題です。
対策の王道はやはりビジネスカードを狙って行くことで、5/24以下になるまでひたすらビジネスカードの申請のみに留める、というのが効果的です。
しかしビジネスカードはパーソナルカードに比べるとぐっと数が少なく、またミニマムスペンドの水準もパーソナルに比べると厳しいのが通常です。
よって、一人ひとりの状況や、希望に応じてカード戦略を考えて行く必要があります。
より詳しくルールとの付き合い方についてアドバイスを希望される方は、下記記事で取り上げたクレジットカードアドバイスをご利用下さい。プロファイルを伺いながら、一緒に効果的な陸マイラー活動の方向性を考えていきましょう。
【2023年1月更新】アメリカのマイル&ポイントとクレジットカードのアドバイスサービスを提供
まとめ
本日は、Chaseの5/24ルールについて取り上げましたがいかがでしたか?
全部知っているという方がいれば、もう立派なアメリカのクレカの上級者です。
ぜひこの記事からノウハウを持ち帰って、Chaseとの付き合い方の参考にされて下さい。
参考記事です。
Chaseと同様にAMEXにも申請について守るべき「お作法」や気を付けるべき留意点が色々とありますが、その一つにポップアップ問題があります。ポップアップに引っかかった人としてはおそらく私は超初期メンバーのはずで、そのときの体験を下記のエントリにまとめてあります。
【注意喚起】AMEXの「ポップアップ」には要注意!アメックスでサインアップボーナスが否認された体験談をシェア
その他、Chaseで人気のカードスペックを紹介した記事をいくつかシェアしておきます。
【クレカレビュー】年会費無料!Chase Freedom Flex&Freedom Unlimitedクレジットカード紹介:親カードとの併用がお得な理由を徹底解説
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有益な記事をありがとうございます。数か月前に米国に赴任し、大変参考にさせていただいております。
一点質問ですが、Chaseの銀行口座を開設した際、ATMで現金を引き出せるようにするため、デビットカードを作成しました。
5/24ルールはあくまでもクレジットカードの話であり、デビットカードは5/24ルールにカウントされないパーソナルカードという理解をしてもよろしいものか、分かりかねております。
もしご存知であれば、この点ご教示いただけましたら幸いです。宜しくお願い申し上げます。
HRさん
コメントありがとうございます(お名前は伏せ字とさせて頂きました)
はい、デビットは原則5/24にカウントされません。