注意!シーズン制導入前に予約したマリオットのポイントアドバンスによる宿泊予約は確認推奨

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初めてこのブログにお越しの方は、アメリカ駐在員が年間100万マイル&ポイントを貯めた方法をまとめた>こちらのエントリ<からご覧ください。

こんにちは、アメリカ駐在員のKenji(@sorakoge)です。

 

今日は、最近我が家がはまりかけたマリオット特典宿泊の「落とし穴」についてシェアします。

結論としては、ポイントの前借り(ポイント・アドバンス)で2019年9月14日より前に予約を入れた方は、通常よりも多くポイントが引き落とされている可能性があります。

マリオットデスクに問い合わせすればポイントが戻ってきますので、私と同じようにシーズン制導入前に予約を入れていた方は一度確認をお勧めします。


Kenji

ポイントアドバンスを使う方は、3月のホテルカテゴリー変更の際も要注意です。どういうことか詳しく解説します。




マリオット「ポイント・アドバンス」の概要

今日の記事のエッセンスは、マリオットで特典宿泊の予約を入れている方向けの注意喚起です。

なぜこんなことになるのかという解説の前に、2点バックグラウンドの説明をしておきます。


Kenji

ポイント・アドバンスを今後使う可能性のある方はぜひ目を通して理解してください

 

マリオットのポイント宿泊はポイントの「前借り」が可能

まず、マリオットの予約システムについて解説します。

 

マリオット・ボンヴォイの公式サイトからポイント宿泊で予約を入れる場合、本来はポイント宿泊に必要なポイントがなくても、ポイントをいわば「前借り」する形で宿泊予約を入れることが可能です。

 

この「前借り」の正式名称は、マリオットの世界ではPOINTS ADVANCE(ポイント・アドバンス)と呼ばれています。

 

例えば、こんな感じです。

 

以下、適当に7月の宿泊予定で「リッツカールトン東京」を入れています。必要ポイントは一泊8.5万ポイントですので、2泊で17万ポイント。私の場合保有しているポイントは約15万で、必要ポイントが2万ポイントほど不足している状態です。

この場合、画面下に2つのオプションが記載されているのがわかります。

 

2つのオプション

① 2万ポイントを購入して、保有ポイントを17ポイントにして宿泊予約するオプション

「ポイントアドバンス」を利用して、後日必要ポイントを充当するオプション

このうち、Points Advanceは下のオプションです。

 

この場合、現行プログラムでの扱いはどうなるかというと、部屋の「仮押さえ」は完了したが、支払いは済んでおらず、支払金額(ポイント)も確定しないという、いわば「片手落ち」の状況になります。


Kenji

昔はちょっと違ったんですがね・・シーズン制導入に伴う会員規約の変更で、さらにややこしくなりました。これでどういう問題が起こるかということは、下記で具体的な例を挙げて説明します

要は、足りないポイントを「前借り」して特典宿泊を入れる方法、これがマリオットのPOINTS ADVANCEのシステムです。

 

2019年9月14日からシーズン制が導入

2点目です。

 

以前からマリオットを使われていた方はご存知の方も多いですが、マリオットは部分的な変動チャート制として、2019年9月14日より需給に応じて必要ポイント数が変動する「シーズン制」を導入しました。

チャートが発表されてから長いこと開始時期が不明のままでしたが、8月17日に発表があり、シーズン制導入は、9月14日からスタートすることとされました。

この結果、ポイントを使った特典宿泊に必要なポイント数は、下記のように変更になりました。

シーズン制が導入される前には、導入後に繁忙期の必要ポイントが「ピーク」設定されることを見越して、ポイントアドバンスを使って駆け込みで予約を入れる人が駆け込んだ、というわけです。


Kenji

私もその一人で、開始の直前に大きな旅行の予約を2つ入れました

 

シーズン制導入後に起こっている問題

では、システムの概要が説明できたところで、シーズン制導入後に起こっている問題を解説します。


Kenji

状況として特に対応が必要なのは、①シーズン制導入前に、②シーズン制導入後の期間の宿泊予約を、③ポイントアドバンスで入れた方です。心当たりのある方はアカウントの確認を推奨します

 

私のもともとの予約

以下が私がシーズン制導入前に入れた予約です。

宿泊予約を入れたのは、マリオット系列のシェラトン沖縄サンマリーナ(画像は公式サイトより抜粋)です。

カテゴリーは「6」で、必要ポイント数は5連泊の5泊目無料を加味して、20万ポイントでした。

これは足りないポイントがあったので、小さく赤字で「Additional points required….」の文字が躍っていますよね。

 

これがPOINTS ADVANCEで宿泊予約したということを意味しています。

 

現状のマリオットシステムでどう見えるか

シェラトン沖縄サンマリーナに宿泊するのは今年夏なので、まだ先の話です。

 

では現状予約がどうなっているのかを見てみましょう。それが、こちらです。

あれっ?必要ポイント数が合計21万ポイントに増えているのが見て取れますよね。

増加の原因は、一泊目の必要ポイント数が、6万ポイントに増えていることによるものです。

 

これは困りました。もともと20万ポイントでよいと思っていたものが、今見ると21万ポイントに増えてしまった状況です。

 

でもおかしいですよね?

新プログラム導入前(シーズン制導入前)に入れたはずの予約が、新しい規定の運用で上書きされてしまっている状態です。予約時に確定するというのが普通の感覚ではないでしょうか。

 

違和感があったので、マリオットの規約を探しました。そして見つけました。

 

以下にPOINTS ADVANCEに関するマリオットの規約を抜粋します(公式サイトはこちらです)。赤字は私の編集です。

3.6 Points Advance.

Members who seek to make an Award Redemption Reservation with an insufficient Point balance may make the Award Redemption Reservation and either (1) purchase Points (as described in  Section 2.9) to make a valid Award Redemption, provided that the aggregate amount of Points purchased and/or received as a gift by the Member is less than or equivalent to 50,000 Points per calendar year; or (2) the Member accrues sufficient Points to use Points for payment of the Award Redemption no less than fourteen (14) days prior to Member’s arrival date. A maximum of three (3) Points Advance bookings are permitted to be maintained per Membership Account at any one time.

3.6.b.  To finalize an Award Redemption reservation if a Member does not have sufficient Points to pay at the time of booking, once a Member has accrued sufficient points (no later than fourteen (14) days prior to the stay), Member can finalize the Award Redemption reservation online or by calling Member Support. The amount of Points required to finalize the Award Redemption reservation may change between the time of booking and the time that Points are deducted and the Award Redemption certificate is ordered and/or the member’s Free Night Award certificate(s) are assigned and attached to the reservation. The Member will be required to pay the amount of Points required at the time the Award Redemption certificate is ordered, even if the amount of Points required has increased since the time the Member booked the Award Redemption reservation. If the rate has changed and the amount of Points required has increased beyond the value of the Member’s Free Night Award certificate(s), the Member will no longer be able to use the certificate(s) for the stay.

3.6.c.  Points Advance reservations booked prior to the launch of Off-Peak and Peak Redemption Rates will require the amount of Points stated at the time of booking in order to finalize the Award Redemption reservation and will not be subject to change, unless the Member modifies the reservation. Any reservation modifications may result in a change to the amount of Points required to complete the Award Redemption reservation.

3.6.d.  Points Advance can only be used for Award Redemption Stays, including Free Night Awards, Upgrade Awards, Cash + Points Awards, and PointSavers Awards (refer to Section 3.2). Free Night Award certificate(s) can only be used on Points Advance reservations if their value is greater than or equal to one or more nights on the reservation at the time the Member orders and attaches the certificate(s) and/or deducts Points for the reservation. Points Advance cannot be used for any other Award Redemption options, including, but not limited to, Marriott Bonvoy Moments experiences, flights, Points to Miles conversions, Travel Packages, Instant Redemptions, and other services and merchandise.

 

3.6.cの赤字のところを見て頂くと、シーズン制導入の前に行った予約については、予約時の必要ポイント数で確定する旨の記載がありますよね。

私が予約を入れたのは導入前の9月10日ですから、今回の予約は21万ポイントではなく、20万ポイントで確定のはず。ここまで確認した上で、マリオットのサポートデスクに電話しました。

 

サポート担当から案内されたこと

電話してもちろん、20万ポイントで今回の宿泊が問題ないことは確認できました。これ自体は確認済みだったので、特にサプライズはありません。

 

びっくりしたのは、その後続けて案内されたコメントです。

 

「システム上は必要ポイントが用意出来て充当を選択すると21万ポイントが引かれてしまうので、マニュアルでサポートデスクで調整をさせて頂きます。再度ご連絡下さい」

 

こう案内されました。

 

「えっ?」と思って、オペレータに聞き返してしまいました。

 

つまり、今回のような現象はシステム上手当てされていないので、マニュアル対応。サポートデスクが個別に手作業で修正するということです。

気付かない人がいたら、そのまま変更後の規定で引かれっぱなし。私の例でいえば、シーズン制導入後の21万ポイントで引かれたままでおしまいです。


Kenji

オフシーズンに該当して必要ポイント数が減っていればいいでしょうが、ポイントアドバンスを使って取るような方は基本的に繁忙期に予約を入れるでしょうから、ポイント数が増えていることが多いはず。それに気付かずに宿泊を済ませてしまった方も中にはいるんじゃないか。。。そんな気がしました

対策としては、面倒ですが、一人ひとり自分の予約を確認するしかありません。

特に、シーズン制導入前の9月14日より前にポイント利用での予約を入れた人は自分の予約を見返すようにされてみてください。

 

シーズン制導入後のポイントアドバンス

以上は、シーズン制導入前の予約に関するアドバイスですが、シーズン制導入後も、ポイントアドバンスを使って予約を入れる場合には注意が必要です。

 

押さえておくべき大きな変更点は、

 

1.ポイントの前借りによる予約は合計3つまで

2.ポイントの前借りによる予約の場合、必要ポイント数はポイント充当時点で決まる

3.ポイント宿泊の場合、ポイント宿泊が充当されるのは最も必要ポイント数が少ない(ゲストに不利な)宿泊から

 

の3点です。

 

上でご紹介した私自身の予約例の逆になりますが、シーズン制導入以降はポイントアドバンスの条件がより厳しくなった(改悪の)状況ですので、利用する方は変更点を認識しておく必要があります。

 

特に、ポイント充当時点での必要ポイントが適用されるという点については、下記の通り予約時に現れるチェックボックスでも理解した旨が確認されます。

会員規約もばっちり改訂されており、自分で確認チェックを入れる以上、今後は交渉の余地はないと思いますので、このプログラムを使って予約を入れる方は今まで以上に慎重にならざるを得ず、必要ポイント数も多くなる可能性があると認識しておく必要があります。

 

記事を途中まで書いてみて、同じ境遇に遭遇している人がいないかな~と思って検索したら、ほとんど同じ内容で問題をまとめている北米ブロガーも見つけましたので、参考までに掲載しておきます。

 

まとめ

今日は、私がシーズン制導入前に手配したマリオットの特典宿泊について、陥りかけた「落とし穴」をシェアしました。

 

一番びっくりしたのが、今回の変更はサポートデスク側でマニュアルで修正する必要があるという点で、これに気づかずに、せっかくシーズン制導入前に予約を入れても、本来よりも多いポイントを差し引かれてしまっている方はいらっしゃるような気がします。

 

本当はこんなところに気を使いたくはありませんが、バグというか、システムの仕様である以上、こちらからプロアクティブに対応していくしかないと思います。

思い当たる方は、公式サイトにアクセスの上、Point ActivityやMy Tripsなどで確認されてみてください。

>>マリオット公式サイトへはこちら<<

マリオット公式サイト

参考記事です。

 

以下は今回取り上げた予約を入れた昨年9月の際のエントリです。マイル&ポイントを使って、27万円超の旅行代を節約することが出来ました。

マリオットの予約システムは脆弱なことで有名で、私自身も過去にポイント宿泊では請求されるはずのない高額なサービス料がチャージされたりと、色々やられています。この時のエピソードが下記のエントリです。結局、予約の取り直しで事なきを得ましたが、信頼しすぎず自己責任でモニターしていくしかないのが現状です。

下記は、マリオットのプラチナチャレンジを達成したときに書いた記事です。昨年6月にチャレンジにエントリーした際の記事で、いまはチャレンジのエントリー自体受け付けていないという情報もありますが、よかったらご覧になられてみてください。







 

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Kenji

斎藤ケンジ(Saito Kenji) 30代男性、2017年夏からアメリカ・ニューヨークに駐在して2019年7月に日本へ帰任。 ニューヨークでは長男に恵まれ、妻と3人でマイル&ポイントを駆使しながら旅行を満喫。物価が高いアメリカ生活での生活事情、お金の運用や節約について奮闘するさまを見てやってください。

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