アメリカ陸マイラー界の重大ニュース・トップ5(2020年第4四半期)

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初めてこのブログにお越しの方は、アメリカ駐在員が年間100万マイル&ポイントを貯めた方法をまとめた>こちらのエントリ<からご覧ください。

こんにちは、アメリカ駐在員のKenji(@sorakoge)です。

 

さて、今回は2020年第4四半期の重大ニュースを振り返ります。

2020年最後の3か月もホテル系クレジットカードのバラマキともいえる大規模プロモーションや、ホテルステータスのロールオーバー措置などがアナウンスされました。これらのニュースを振り返りながら、2021年のマイル&ポイント界隈の動向についても考えていきます。



第5位:ANAがマイルの期限延長の特例措置

まず第5位には、日本のメガキャリアであるANAのマイル有効期限の延長措置のニュースです。

 

必ずしも北米マイル&ポイントのネタというわけではありませんが、ANAが11月18日にアナウンスした2度目のマイルの期限延長の特例措置を選びました。


引き続きのコロナ禍にあって、ANAマイル消失のリスクにされされている人は北米在住者でも多いと思います。

 

そんなマイル保有者向けに、特例措置として2021年3月31日~8月31日までに期限を迎えるANAマイル・スカイコインについて2021年9月30日まで期限を延長する措置がアナウンスされました。

・2020年3月31日(火)から2021年2月28日(日)までに有効期限を迎えるマイル・ANA SKY コインについて
2021年3月31日(水)まで有効期限を延長いたします。

マイルから交換済みの特典(特典航空券、ご利用券、その他クーポンなど)を、不可抗力またはお客様のご都合により払い戻しをされた場合、払戻手続き時点で有効期限が過ぎているマイルは、本対応の対象外になります。
ANA SKY コインを使用して購入された航空券を、不可抗力またはお客様のご都合により払い戻しをされた場合、払戻手続き時点で有効期限が過ぎているANA SKY コインは、本対応の対象外になります。
お客様ご自身で申請していただく必要はありません。

 

・2021年3月31日(水)から2021年8月31日(火)までに有効期限を迎えるマイル・ANA SKY コインについて

登録期間中の参加登録が必要です。

参加登録をいただいたお客様のマイル・ANA SKY コインについて、2021年9月30日(木)まで有効期限を延長いたします。

  • 一度、2021年3月31日(水)まで有効期限が延長になったマイル・ANA SKY コインについても本延長の対象となります。
  • マイルから交換済みの特典(特典航空券、ご利用券、その他クーポンなど)を、不可抗力またはお客様のご都合により払い戻しをされた場合、払戻手続き時点で有効期限が過ぎているマイルは、本対応の対象外になります。
  • ANA SKY コインを使用して購入された航空券を、不可抗力またはお客様のご都合により払い戻しをされた場合、払戻手続き時点で有効期限が過ぎているANA SKY コインは、本対応の対象外になります。

 

ANAホームページより抜粋。赤線は筆者編集)

 

なお、気を付けなければいけないのは、2回目の今回の延長措置は、1回目と異なり自己申請が必要な点です。

 

特に、1度目の延長措置を知っている人にとっては存在自体に気づいていなかったり、今回手続きを失念してしまうという方も出てきそうなので、そんな方が一人でも減ることを祈って第5位に選びました。

 

申請手続きは下記のページから可能ですので、思い当たるマイルがある方は是非一度アクセスして確認されてみてください。

 

第4位:北米航空各社が提携特典航空券を改悪

第4位には北米航空会社のマイルプログラムの改悪の話題を選びました。

 

航空業界にとっては本当に厳しい状況が続いており、そんな中で少しずつですが着実にマイルプログラムの改悪を行われていることは認識されていますでしょうか?

 

私が認識している限りでは、北米キャリアではこの3か月で改悪を発表したのはデルタ航空と


そしてユナイテッド航空です。

どちらも改悪の対象となったのは提携航空便であり、デルタや、ユナイテッド航空そのものが運航するフライトの特典航空券についてはいまのところ対象とはされていません。

 

しかし、すでに北米キャリアはメガキャリアは3社(デルタ、ユナイテッド、アメリカン)すべてが変動チャート制(Dynamic Pricing)を導入しているため、必要マイル数はすでに改悪が織り込まれている可能性も十分に考えられると思います。


Kenji

個人的にも、提携航空便の必要マイル数が改悪されてしまうのは、日本に帰任した今となってはかなりの痛手です。。。

 

第3位:ホテルチェーンが宿泊実績のロールオーバー措置などを相次ぎアナウンス

第3位には、ホテルチェーンの2021年度に向けて打ち出したロールオーバー措置や、ステータス付与・維持のための軽減措置を選びました。

 

いち早くこれを打ち出したのがヒルトンです。

私自身は今回のロールオーバー措置で直接恩恵を受けることはありませんが、同時に実施されていたダブルリワードプロモーションに妙味を感じて、以下の記事でこれを取り上げました。

ヒルトンに遅れること上級会員ステータスの軽減措置がアナウンスされたのがハイアットです。

下でも取り上げますが、宿泊数のハードル引き下げと合わせたプロモーションの実施により、グローバルホテルチェーンの中でももっとも達成が難しいとされていたハイアットの最高会員ステータス「グローバリスト」がプロモーションの併用で15泊で達成可能と、2021年度はかなり容易に取得できることになりました。


Kenji

この他にも、ACCORホテルは2021年の宿泊実績がダブルカウントになる措置を発表しています。これにより、ACCORもステータス維持のための宿泊実績は実質的に半分になりました

 

実は、最大手のマリオット・ボンヴォイが2021年度に向けたロールオーバーのような上級会員向けのステータス救済(軽減)措置を発表していないのは注目に値します。

個別の会員向けに宿泊実績のダブルリワードプロモーションなどが送付されてはいまずが、あくまでこれらは対象者限定のターゲットディール。全会員が対象になるプロモーションではありません。


他にもこんなターゲットオファーもありました。

 

Weekend Stayプロモーション

・初回の週末ステイで4,000ポイント付与

・2度目の週末ステイで6,000ポイント付与

・3度目の週末ステイで8,000ポイント付与

(合計18,000ポイント付与)

 

まだ私の知る限り日本在住者で上記プロモーションにターゲットされた人はいませんが、かなり有難いプロモーションだと思います。

 

マリオットの会員は多いため、2021年もこのコロナの状況が続くとすると、2021年度についても遅かれ早かれ何らかの上級会員向け救済策を再度打ち出す方向になる気がします。

 

第2位:ホテル系クレカが大規模プロモーションを実施

第2位には、ホテル系クレジットカードが矢継ぎ早に打ち出した大規模プロモーションを選びました。

 

第3四半期のマイル&ポイントのニュースでも取り上げたように、クレジットカード会社は消費喚起策として、サインアップボーナスの「バラマキ」とも言える施策を打ち出していました。

 

第3四半期はどちらかというとオーガニック系のカードのプロモーションが目立ちましたが、この3か月はホテル系のクレジットカードが大きなプロモーションを実施していたことが目に留まりました。

 

私のブログでもマリオット系列カードのプロモーションと

そして、ヒルトンカードで実施されているプロモーションについては個別の記事で取り上げました。

更に直近では、Chase発行のマリオット系列カードMarriott Boundlessでもプラチナステータスを付与するプロモーションが打ち出されました。


これらのカード・プロモーションはまだ続いているため、新しいクレジットカードの申請を考える人にとってはホ、テル系のカードはぜひ候補の一つとして考えていただくのが良いと思います。

 

第1位:2021年はホテル上級会員が大量発生か?

最後に第1位は、特定のニュースというわけではありませんが、上記でご紹介したニュースの流れと、Twitterなどで人々の行動を見ていての来年度に向けた推察になります。

 

それは、おそらくほぼ間違いなく起こりうる問題として、2021年度はホテルが上級会員でごった返す状況が想定されること。いわば、「上級会員の希薄化」とも呼べる事態の可能性です。

 

北米ではマリオットの系列カード取得だけでプラチナステータスが取得できるこれまでに見られなかった「バラマキ」が見られています。

そして、日本ではGo Toトラベル事業により、マリオットやヒルトンなど高級ホテルがこれまでになく高稼働で推移しており、上級会員が次々に誕生しています。

 

とあるTwitter調査では、12月15日時点で少なくとも母数約1,191人のうちなんと65%ものユーザーがマリオットのプラチナステータス以上(チタンステータス・アンバサター含む)を獲得したという結果が報告されています。

 

下のエントリでも触れましたが、こうなるとやはり懸念されるのが、上級会員がアップグレードなどのベネフィットを満足に享受できない「ベネフィットの希薄化」と、そもそもバラマキをしてしまったホテル側が予算を絞るためのネクストステップとして取りえるであろう「改悪」の流れです。

大手ホテルチェーンの中でも一番改悪が怖いのは、やはり派手なバラマキを繰り返しているマリオットですが、ヒルトンもステータスマッチや、12月にダイヤモンド会員向けに打ち出されたゴールド&ダイヤモンドステータスの「ギフト」プロモーションなど、やはり上級会員が急激に増加することは容易に想像できます。

 

また、ハイアットも1-2月は大規模なプロモーションを実施するため、これに合わせてグローバリスト修行を実施する予定というコメントも相当目にします。


どのグループも顧客のつなぎ止めと消費喚起に必死なのはわかりますが、上級会員の急増が「改悪」という招かざる方向に繋がることとセットで起こるのが、2021年のメインシナリオになるような気がしています。

 

まとめ

今回は2020年第4四半期の重大ニュースを振り返りましたがいかがでしょうか。

 

重大ニュースはブログで個別記事の形でご紹介することがありますが、時間の制約もあってタイムリーなトピックは最近はTwitterで共有することが多くなってきています。

よろしければ、私のTwitterアカウント(@sorakoge)もフォローしてみてください。

 

 

過去の重大ニュースまとめは、下記からどうぞ。

振り返ってみると、結構懐かしいネタなどがある一方で、この界隈は激動だというのがよくわかると思います。

 

2019年の重大ニュース

・2019年第1四半期のニューストップ5はこちらから

・2019年第2四半期のニューストップ5はこちらから

・2019年第3四半期のニューストップ5はこちらから

・2019年第4四半期のニューストップ5はこちらから

 

2020年の重大ニュース

・2020年第1四半期のニューストップ5はこちらから

・2020年第2四半期のニューストップ5はこちらから

・2020年第3四半期のニューストップ5はこちらから

 

本日のエントリは以上です。本年もどうぞよろしくお願いします。

 







 

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Kenji

斎藤ケンジ(Saito Kenji) 30代男性、2017年夏からアメリカ・ニューヨークに駐在して2019年7月に日本へ帰任。 ニューヨークでは長男に恵まれ、妻と3人でマイル&ポイントを駆使しながら旅行を満喫。物価が高いアメリカ生活での生活事情、お金の運用や節約について奮闘するさまを見てやってください。

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