【2023年更新】マリオット・プラチナステータスでのホテル宿泊時のアップグレードの実績公開。アップグレードはどの程度受けられるのか?

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※2023年11月29日:2023年の宿泊実績を踏まえて記事をアップデートしました

※2022年12月20日:記事初出

 

初めてこのブログにお越しの方は、アメリカ駐在員が年間100万マイル&ポイントを貯めた方法をまとめた>こちらのエントリ<からご覧ください。

 

こんにちは、アメリカ駐在員のKenji(@sorakoge)です。

 

今日は、このブログでご紹介することが多いマリオット系列のホテルについて、ずばり『アップグレード』の視点で取り上げます。

 

陸マイラーの間ではマリオットのプラチナステータスやその上のチタンステータスを保有している方。そして、これから取得してみようかなと考えている方も多いはずです。そんな方向けに、実際にマリオットのプラチナ・ステータスがどの程度威力を発揮するのかを検証するのがこの記事です。


Kenji

私のブログでご紹介している実際の宿泊実績を踏まえて、皆さんにご紹介します




マリオット会員ベネフィットの基本

宿泊実績の紹介をする前に、まずはマリオット・ボンヴォイの会員ベネフィットの基本を振り返ります。

 

会員ステータスごとのベネフィット

まずは会員ごとのベネフィットについてです。

 

マリオットの会員ステータスは登録だけですむ通常の会員と合わせて、全部で6種類存在します。

 

マリオットの上級会員ステータス

・Marriott Bonvoyシルバーエリート: 対象となる宿泊10〜24泊
・Marriott Bonvoyゴールドエリート: 対象となる宿泊25〜49泊
・Marriott Bonvoyプラチナエリート: 対象となる宿泊50〜74泊
・Marriott Bonvoyチタンエリート: 対象となる宿泊75泊以上
・Marriott Bonvoyアンバサダーエリート: 対象となる宿泊100泊および滞在で獲得した対象となる料金に基づく対象となる年間利用額20,000米ドル

マリオットの会員ステータスで分水嶺となるのが「プラチナ・ステータス」です。

 

この会員ランクになると、

 

プラチナ・ステータスのベネフィット抜粋

✔ クラブラウンジへのアクセス

✔ スイートルームを含むお部屋のアップグレード

✔ 滞在時のベーシスポイントが50%加算

✔ 2名までの朝食無料サービス

 

などの、かなり魅力的なベネフィットが付帯します。

 

詳細な特典一覧は下記のとおりです。アンバサターは表示枠の関係で画像に反映できていません(写真をクリックすると拡大します)。


Kenji

他にも、ホテルによって滞在中レストランが20%ディスカウントで使えたりといった追加ベネフィットもありますね!

 

コロナ対応で一時プラチナのバラマキあり

まだ記憶に新しい方もいらっしゃるかもしれませんが、アメリカでは2020~2021年にかけてプラチナステータスの「バラマキ」もありました。

 

これはコロナ下での苦境を受けてホテルが潜在顧客の拡大を狙ったマーケティングで、一次的ではあるものの、アメリカで発行されるアメックスのクレジットカードを取得するだけでプラチナステータスが取れるというものでした。

 

日本でも2020年に「Go Toトラベルキャンペーン」、2021年には各種の「地域割」が実施されたこともあり、昨今は系列ホテルに出向くと、右にも左にもプラチナステータス保有者が溢れている・・・

 

そんな特異な状況が生まれたのが、このマリオット界隈の現状です。

 

ダイヤモンドステータスでのアップグレードの実績公開

さて、マリオットの会員ステータスとベネフィットがわかったところで、実際にマリオットのプラチナステータスでどの程度のアップグレードが見込めるのか、宿泊実績と合わせてご紹介します。

 

過去の宿泊実績では22滞在中18回のアップグレード

アップグレード実績をレビュー記事のリンク先や、ポイント単価と合わせて、表の形にまとめました。

 

過去約4年の間に宿泊したマリオット系列のホテルは、合計22ホテル(複数回宿泊分を含む)あります。

 

このうち、アップグレードされたのが18ホテル。割合にして、82%のアップグレード率という結果が出ました(ホテル名は、それぞれの紹介記事へのリンクになっています。スマホでご覧になる方は、PT単価は横にすると確認出来ます)。

 

宿泊時期 宿泊先 予約元 会員ランク アップグレード有無 PT単価(円/pt)
2020年春 富士マリオット山中湖 公式サイト PLT あり(2up) 1.2円
2020年夏  シェラトン沖縄 公式サイト PLT あり(4up) 1.45円
2020年秋 富士マリオット山中湖 公式サイト PLT なし 不明
2020年秋 アロフト銀座 公式サイト PLT なし 0.34円
2020年冬 シェラトン東京ベイ 公式サイト PLT あり(4up) 0.6円
2021年春 伊豆マリオット修善寺 公式サイト PLT あり(3up) 0.6円
2021年夏 シェラトン宮崎 公式サイト PLT あり(6up) 1.6円
2021年秋 フェアフィールド札幌 公式サイト PLT あり(1up) 0.53円
2022年春 フォーポイント函館 公式サイト PLT あり(3up) 不明
2022年春 フォーポイント函館 公式サイト PLT あり(3up) 不明
2022年春 伊豆マリオット修善寺 公式サイト PLT あり(3up) 0.7円
2022年夏 シェラトン横浜 公式サイト PLT あり(4up) 0.6円
2022年夏 シェラトン宮崎 公式サイト PLT あり(6up) 1.4円
2022年秋 ウェスティン横浜 公式サイト PLT あり(3up) 1.7円
2022年冬 マリオット大阪 公式サイト PLT あり(3up) 1.1円
2023年春 伊豆マリオット修善寺 公式サイト PLT あり(2up) 1.6円※
2023年春 フォーポイント函館 公式サイト PLT なし 不明
2023年春 フォーポイント函館 公式サイト PLT あり(3up) 不明
2023年春 プリンスさくらタワー プリンスデスク PLT なし 不明
2024年夏 シェラトン横浜 公式サイト PLT あり(4up) 不明
2024年夏 シェラトン宮崎 公式サイト PLT あり(6up) 1.8円
2024年秋 ウェスティン横浜 公式サイト PLT あり(3up) 1.2円

※ここのみアップ後の単価です。

 

プラチナへの昇格以降アップデートされなかったのは、4回のみ。うち2回は「Go Toトラベル」が実施されていた期間中で、ほぼ満室稼働の状況での宿泊、1回はプリンスデスク経由での宿泊予約であったため、これを除けばほとんど100%に近い形でアップグレードしていただいている計算です。


Kenji

このアップグレード率の高さには素直にびっくりです。ここ数年はアンバサター/チタンステータスが溢れているので、正直有難い結果ですね

 

ポイント単価

上記のチャートには、ポイント単価の情報もわかる限り入れて見ました(基本的にすべてアップ前のお部屋の単価です)。

 

結果を見ると、ポイント単価には結構ばらつきがあるというのが率直な感想で、GoToトラベルのあった「アロフト銀座」への宿泊は論外としても、0.5円程度~1.8円までと、使うロケーションと日取りによって、単価はかなり上下が出ています。


Kenji

感覚的には0.7-0.8円程度/ptというのをマリオットポイントの価値として捉えています。なお、これはすべてアップグレード前の客室単価を基に計算したポイント単価ですので、アップグレードを加味するとぐっとポイント価値は上がるはずです

 

アップグレードの価値

では、アップグレードの価値はどの程度あるのでしょうか?

 

例えば、下記は2021年の夏に宿泊した「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート」でアップグレードされたクラブツインの予約画面です。

7月4連休に重なったということもありますが、直前の予約の場合の有償宿泊は一泊5万円オーバー

 

同じツインルームの検索で出てきたのが1泊3.3万円~4.3万円だったため、一泊当たりだいたい1万円の追加ベネフィットを受けることが出来た計算です。


Kenji

この時は一泊2.5万ポイント、5泊目無料で合計10万ポイントを使っての宿泊だったため、ポイントの使い方としてもかなりお得な滞在になりました

滞在先や、アップグレードの度合いによっても大きく異なるため一概には言えませんが、クラブレベル温泉付きのお部屋へとアップグレードされると、5、6千円~1万円/泊程度の価値があると考えてよいと思います。

 

アップグレードを受けるために気を付けていること

私の宿泊実績では比較的高いアップグレード成功比率を達成できていますが、その要因について考えてみたいと思います。

 

繁忙期を避ける

まず考えるべきは王道のテクニックとして「繁忙期を避ける」こと。

 

もし各種テクニックの全体のパイを10とするのであれば、6-7割まではこのテクニックが重要度を占めると言っても過言ではありません。

 

こちらはマリオットアンバサダーのskyteamerさんの情報ですが、マリオットのみならずヒルトンでもハイアットでも、アップグレードの原則は上級会員の人数順が大原則です。


プラチナは順位的には上から3番目。

 

いまのようにマリオットの上級会員が飽和している状況の場合、繁忙期に出向いても椅子取りゲームからはじかれる可能性が高いことは把握しておくべきです。

 

日本は特に民族が一斉に大移動する国のため、

・年末年始

・ゴールデンウィーク

・夏休み(の特に週末)

・3連休や4連休の初日、2日目

・GoToや旅行支援の実施期間中

・開業後しばらくや、ディスカウントプロモ実施期間中

 

あたりはアップグレードの確率がガクンと下がると思っておいた方がよいですし、アップグレードを狙うのであれば元からこれらの日程は最初から避けるのが吉です。

 

上級会員が大挙するホテルは狙わない

2つ目のテクニックは、そもそも上級会員が大挙するようなホテルを狙わないことです。

 

この傾向が強いのがクラブラウンジが充実しているホテルで、ツイッターやインスタを見ていれば情報が回ってくるはずです。

 

クラブラウンジが充実している(SNSでの拡散度合いが高い)

→上級会員のゲストが多い

→アップグレードの可能性が低い

 

という思考回路のため、私の中での優先度合は低めです。

 

例えば、上級会員の多さからエリートメンバーの数を公表している「名古屋マリオット」や「琵琶湖マリオット」などは泊まってみたいとは思うものの、やはり躊躇してしまいがちです。

似たホテルランクなら行き先を変えてみる

アップグレードを狙うのであれば、ステイ先の選択も大事です。

 

「フェアフィールド」ブランドなどはホテルランク上、もともと一律のコンフォートレベル(ツインルーム/キングルーム)の部屋設定ですし、「モクシー」ブランドや、「アロフト」ブランドもごく一部の部屋が上のランクとしてあるのみで、こういったホテルに出向いてもアップグレードは望めません。

 

これに対して例えば、「シェラトン」ブランドや、「ウェスティン」ブランドは部屋数の絶対数も多く、また、上のランクの部屋の設定も多いため、アップグレードの可能性も高くなります(もちろん、競争倍率も高くなりがちですが・・・)。

 

また、同じラフォーレ系列での「マリオット」ブランドでも

・富士マリオット山中湖:客室数105室(うち温泉付きのお部屋23室)

・伊豆マリオット修善寺:客室数128室(うち温泉付きのお部屋59室)

 

と、温泉付きのお部屋に限って言えば、「伊豆マリオット修善寺」の方が倍以上の設定があります。

 

もちろん、旅の目的が観光の場合アップグレードのされやすさ目線で宿を選ぶというのは本末転倒ですが、特にある程度近場のホテルで考えている場合、目線を変えてホテルステイを考えてみるのも面白いと思います。


Kenji

我が家は温泉好きで、ホテルステイをゆったり楽しみたいので、伊豆と山中湖で迷ったら前者を選ぶことの方が多いです

 

他にも

・「シェラトン横浜」と「ウェスティン横浜」

・「マリオット大阪」と「シェラトン大阪」

・都内の「ウェスティン東京」「東京マリオット」「さくらタワー東京」「シェラトン都ホテル東京」など

 

あたりは、ホテルランクとしてもおおむね同じで比較的近隣に位置しているため、比較検討の対象になるはずです。

 

旅の目的や予算、さらにはホテルの好みなどに合わせて「今回はラウンジが充実しているXXへ行こうかな・・・」「次回は部屋数の多いXXでアップグレードを狙ってみよう」というように色々と考えてみるのもホテルステイのワクワク感を増幅してくれるはずです。

 

マリオットから離れてみる

最後のテクニックは逆説的ですが、「マリオットから離れてみる」というのもアップグレード狙いのホテルステイであれば有力な選択肢の一つになります。

 

マリオットは世界最大級のホテルチェーンであり、かつ日本では「SPG AMEX」が大流行したこともあって、とにかくゲストが溢れる傾向があります。


Kenji

私のブログでもマリオット、ヒルトン、プリンスとホテルの記事は取り上げていますが、アクセス数で見ると、マリオット>>>ヒルトン>プリンスと、その差は歴然です

もちろん、繁忙期を避けることが出来ればその分期待できるベネフィット(アップグレードの成功率)は上がりますが、日程を先に決めざるを得ない/繁忙期に旅程を組まざるを得ない、といった状況の方も多いでしょう。

 

そんな時は、そもそもマリオット系列から離れてみる、というのも有効な選択肢になるはずです。

 

私の例で言えば、マリオットとヒルトンの2つのホテルチェーンで上級会員ステータスを維持して、両者を使い分けるようにしており、クリスマスでの「ヒルトン北谷リゾート」への宿泊や、11月紅葉トップシーズンの週末では「ROKU KYOTO LXR」への宿泊のように、敢えてマリオットを最初から避けて、ヒルトンを選択肢に入れています。

 

他にも、

・記念日に宿泊する

・個別のホテルに対するロイヤリティを高める(例:「マリオット」というホテルグループではなく、「マリオット大阪」への宿泊実績を重ねる)

・少し早めにホテルに出向いてみる(同ランクの会員の中での「椅子取りゲーム」に勝つ)

 

など色々なテクニックが存在することと思います。

 

マリオットのアップグレード実績まとめ

今日は、マリオット・プラチナステータスでのホテル宿泊について、『アップグレード』の実績をご紹介しました。

 

全体としてアップグレードが通った割合は、22分の18ということで、8割以上という驚異のアップ率です。

 

上級会員が溢れるプラチナステータスではもう価値がないという情報も流れる一方で、こと部屋のアップ率クラブラウンジへのアクセスといった客観的な指標で見ると、まだまだプラチナ会員は優遇されていると感じます。

今後もぜひこの傾向が続いて欲しいと願ってやみません。

 

参考記事です。

 

私がプラチナステータスを取得したのは2019年のアメリカからの帰任時のことで、その時の体験談は下記のエントリでまとめています。

こちらはアップグレードされなかった「アロフト銀座」の宿泊記。もともと上のクラスの部屋が少ないホテルだったという事情もありますが、とにかくどこもごった返していて全くよい印象を持ちませんでした。一泊実質815円という超破格プライスでしたが、それでも私は旅行支援実施中の繁忙期には、もう泊まりたいとは思いません(ホテルの批判ではありません)。







 

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Kenji

斎藤ケンジ(Saito Kenji) 30代男性、2017年夏からアメリカ・ニューヨークに駐在して2019年7月に日本へ帰任。 ニューヨークでは長男に恵まれ、妻と3人でマイル&ポイントを駆使しながら旅行を満喫。物価が高いアメリカ生活での生活事情、お金の運用や節約について奮闘するさまを見てやってください。

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